対談企画☆★ 団員がグループに分かれて語りました!

※長文になっております 笑

 それぞれのグループの対談へは下記のリンクをご利用いただくと便利です♪

「凱旋門」公演前の座談会 ~凱旋門について語ろう!役設定などなど~

     

     ◆1◆ ラヴィック(中澤)/ ジョアン(清水由)/ ヴェーベル(西部)・・・その①

     ◆2◆ ラヴィック(中澤)/ ジョアン(清水由)/ ヴェーベル(西部)・・・その②

     ◆3◆ ボリス(饗庭)  / フランソワ(田中)/ ローランド(黒澤)・・・その①

     ◆4◆ ボリス(饗庭)  / フランソワ(田中)/ ローランド(黒澤)・・・その②

     ◆5◆ ハーケ(八山)/ オットー(大関)/ ハイメ(原田)/マルクス(清水薫)/ ユリア(平井)

     

     

   

「凱旋門」公演後の座談会 ~旗揚げ公演を終えて! 公演の裏話が満載~

    

     ◆1◆ ラヴィック(中澤)/ ジョアン(清水由)/ ヴェーベル(西部)・・・その①

     ◆2◆ ラヴィック(中澤)/ ジョアン(清水由)/ ヴェーベル(西部)・・・その②

     ◆3◆ ハーケ(八山)  / オットー(大関) / ハイメ(原田)・・・・・その①

     ◆4◆ ハーケ(八山)  / オットー(大関) / ハイメ(原田)・・・・・その②

     ◆5◆ マルクス(清水薫)/ ユリア(平井)    / ローランド(黒澤)

     ◆6◆ ボリス(饗庭)  / フランソワ(田中) 

      

【旗揚げ公演を終えて・・・】

 

中澤 さぁ!それでは凱旋門の公演を終えての対談を始めます!

   お送りするのは・・・?ラヴィックと。

清水 ジョアンと。

西部 ヴェーベルです。

3 よろしくお願いします!

中澤 さぁ!では、初めに公演が終わった今、どんな気持ちなのかを聞いてみたいのですが。

   ジョアンさん。いかがですか?

清水 ひとまず、無事に幕を下ろすことができてホッとした気持ちと。そして、次回公演に向かうワクワクした気持ちと。なんだか、入り混じった不思議な気持ち。余韻に浸る間もなく、早速次に向かっているけれど、それがまたエールならではかなと。

中澤 そうだね。もう次へ!という感じ。今日も、振り返りでショーのダンスを踊ってみたけれど、本番を終えたからこその次の高みを目指した稽古だったよね。メンバー全員の気持ちとして、「次へ!もっと上へ上へ!」というのを感じる。

清水 旗揚げ公演としては、私自身としても、代表としてもすごく納得して、私達のできる限りの良い公演になったなぁと思っているので後悔もないし。だからこそ、すっきり次に進めるのかな。

中澤 ヴェーベルさんはどうですか?

西部 思うことはみんなと同じだと思うけど、「旗揚げの成功」という目標を達成して、その上での見通しをもって、今後のいろんな可能性を考えられるのが楽しい。

中澤 幕が開いた時、お客様がたくさんいらっしゃって。それが、自信になったよね。

   私は、本当に200人くらいのお客様なんじゃないかと思っていたから(笑)幕が開いて、半分いらっしゃればありがたいと。

清水 今までの公演で、一番緊張した幕開きの瞬間だったかもしれない。

西部 分かる!

清水 この公演は成功するのか!?否か!? というのは、もはやこの段階では自分たちが!というより、お客様がいらっしゃるかどうかだから。

西部 お母さんしかいなかったらどうしよう・・・それは、発表会() とかね。

清水 私とべん(西部)は板付き(幕が開くときに、舞台上にいること)だったんだよね。ほんと震えるほど、緊張した。他のメンバーも、何度も舞台経験を積んでるはずなのに、これまでになく緊張して幕開きを迎えた・・・という。

   今回は、前日まで、みっちり稽古して細かいところまで作り込んだので、自分達とするとなかなか良いところまで仕上げていったなという感じがしてたんだけど・・・。

西部 やっぱり公演の成功には、お客様の力が欠かせませんから。

清水 なので、来て下さったお客様。本当に、本当にありがとうございました!!感謝してもしきれません!

中澤 今の私達の支えになってますね。

清水 うん。嬉しかったです。今までにないくらい緊張したと同時に、今までにないくらい幸せな公演でした。

西部 だからこそ、「よし!次も頑張るぞ!」という気持ちが沸くよね。

清水 ありがたいことに、エールに対するお客様の期待の高さも感じました。やっぱり旗揚げ公演は「旗揚げだから」優しい目で見て頂いた部分もあると思うので、いよいよここから先が勝負だなと。

中澤 「次はどうなるの!?」と思って頂いてね。ここで、幅を見せていきたい!

 

【凱旋門の舞台裏 稽古中は・・・】

中澤 さぁ、では次に凱旋門の裏話を聞いていきたいと思います。まず、本番までの稽古はいかがでしたか?

清水 今回は、ブランクが長いメンバーもいて、初めは取り戻すのが大変そうだったね。経験があるから、すぐにできるかと思いきや・・・。実際、台詞を間違えて笑っちゃうとか、演技が恥ずかしいとか、そういう初歩的なレベルで()

西部 (笑)ヘタクソでしたね。

中澤 それは、舞台をずっと続けてる人もそうだけどねぇ・・・ (←当人です!!)

清水 あぁ、台詞の覚えも悪いしねぇ。

中澤 それはいつもだなぁ。

清水 ちょっと!ダメだから(笑)

私達、夏に北海道に行ったんですよ。中澤・清水・西部・田中の4人で。そこで、長くドライブする時が何回もあって、せっかくだから台詞を覚えようってことになったんだけど。

西部 まぁ、とにかく3場(カフェのシーン)。とにかく中澤が覚えられない!

中澤 そう。ラヴィックは通称「シビル地獄」にハマった。

西部 「シビルが・・・ジョアンが・・・シビルに・・・。 地球が・・・、命が・・・。 ・・・・・・。」 

中澤 あーーっ 分かんないっ(泣) という地獄です(笑)

西部 その一つの台詞を言うのに、5はかけてたね。

清水 夜で、疲れてるから眠くて寝ちゃうんだけど、起きてもまだ同じ台詞を言ってるっていう。

中澤 で、田中は「たんか地獄」にハマってて。4場(キャバレーのシーン)でのジョアンに向かって、啖呵を切る台詞が上手く言えない地獄だね。覚えてはいるんだけど、笑っちゃって上手く言えない。

清水 あったねー。それが夏だもんね。良く覚えました♪

   そんな夏から、本格始動した訳だけど、エールは少人数だから、作品について全員で良く話し合って、創っては壊し、創っては壊しを何度も繰り返せた。最終的には、全員が納得いくところまで創り上げたという感じがすごくするよね。

中澤 みんなの演技と自分の演技がつながってる感じがすごくあった。一つの作品について、みんなで歩みを揃えて創っていったという充実感があるな。

 

 

【私達、上手になりました(笑)】

清水 3人とも、上手になったよね。成長できたよね!?

西部 したと思うよ!

中澤 したよー!!大変だったもんねー(笑)

西部 最初なんてね、「特に、良いところはないね。」のレベルだった。

3 (大笑い)

清水 そう。みんな「別に、良くも悪くもない。」

西部 3人とも、今までの経験がストレートに生かせない役だったからね。

清水 まず私なんて、高い声出ないし。弱いだけだし。

西部 知秋も「声の大きい、ただの真面目な人」だし。

中澤 べんちゃんと私の会話なんて先生に、「声が死んでいる。」と言われたこともあったね。

   あー死んじゃった(笑)

西部 それじゃ、何も良くない訳だ(笑)

清水 ねぇ。そこに上手く色がついたね。最初は、アピールする段階になかったもんね。私とべんちゃんなんて「抑える」ところから始まったから。

西部 特に動きもせず、表情も出せず。 ・・・アピールはないね(笑)

中澤 そこから抜け出して、良かったねぇ。私達。

清水 この前、公演DVDの素材になる映像を見たんです。なかなか良かったですよね。自賛(笑)

   完成するDVDが楽しみ!

中澤 照明効果も相まってね!早く見たい。

西部 DVD用の対談もしたしね。いつもは、この文章でしかないものが動画になってますから!

清水 ここらへんは、宣伝(笑)

西部 知秋の、まさかのカルメンみたいな変なメッセージも入ってるもんね。

中澤 入ってるー!公演後の一言メッセージで、やった(笑)テンションが上がって。

西部 で、それをみんな冷ややかな目で見ていたというね(笑)「何、あの人・・・。」って。

中澤 ラヴィックともう、何にも関係なくなっちゃってるの、自分。終わってスッキリしちゃって。

西部 是非、その辺り、DVDで確かめてください!

 

清水 でも、チャレンジさせて頂いて良かったよね。自分の枠から出ることができて、可能性が広がった感じがするから。

西部 自分で、枠を作ってたからね。こういう役は、私がやる役ではないと思ってた。

中澤 次回も楽しみだね。今後私達が、どうなっていくか!!

○公演当日の裏話 ~第1部「凱旋門」編~

 

中澤 では、続いて当日の失敗談などあれば。どうぞ!

清水 私は、幕が開いて嬉しくてしょうがなくて、気持ちがすっごい高まったんだけど。同時にすっごい緊張しちゃって。で、迎えた1場のラヴィック×ジョアンのシーンでは、ジョアンを演じている自分と、それをどこかから見てる変に冷静な自分が、五分五分で自分の中にいたの。それって、芝居してるのに全然良くないから、ダメって思うのに、どうしても、演技しながらも次の台詞のこと考えちゃったり、次の体の角度を考えちゃったり・・・。未来予測しながらの、不思議な気分でやってしまった。 

中澤 で、緊張してたから、すべっちゃったんだ(笑)

清水 すべった!勢い良く言う台詞のところで、勢い良く動いたらすべった!でも、良くもちこたえました。

   お客様も、ヒヤッとしたって。

中澤 後ろから見てて、「良く耐えた!」って思ったよ。

清水 そんな1場だったけど、DVDを見てみたら、良くやってました。 自分(笑)

 

中澤 私は・・・、まぁ顕著なのは、♪パリの屋根の下で、ソロの振りを全部すっ飛ばして、おろおろしてしまった。

清水 それは、ちょっと見えちゃってるよね(笑)

中澤 好きな振りだったのに、踊れなかったから。それは、すごい残念。

清水 でも、本番は照明が入って、お客様の力も借りて、すごく気持ちが入った。だから失敗もあったけど、きっと雰囲気は良かったんだよね。だって、知秋、良かったもん。みんな言ってたよね。

中澤 ・・・・・・。(ちょっとムッとする知秋)

清水 え、かっこいいって言ってたよね?みんな。

中澤 え、誰が? (やっぱり、ちょっと機嫌が悪い知秋(笑))

       (←私達、仲間から面と向かって褒められるのは恥ずかしくて(笑)特に、知秋は!)

 

清水 美波(原田)や、あーちゃん(大関)も言ってたよ。本番のラブシーン、稽古と全然違ったって。

中澤 あー言ってたね。・・・まぁ、いいや。良かったー。 (はい、機嫌が直りました。)

   (←知秋はラブシーンの話になると、すぐ話をそらそうとします。「まぁいいや。」って(笑))

 

中澤 じゃぁ、ヴェーベル先生は? 失敗あるでしょ。

西部 私、早着替えがさりげなく多かったんですよ。最初の、白衣からスーツになり、帽子をかぶるところはもう1秒たりともムダにできない着替えで。そのことで頭がいっぱいで、つけるはずの小道具・アクセサリー類を全部すっ飛ばしてしまった。なので、私は1場から、3場(カフェ)の間に、結婚したことになりました。その間に、指輪をつけたので!

中澤 おめでとう!

清水 あと、時計もね。

西部 ♪たそがれのパリで、時計を見るストップモーションの振りが付いてるんだけど、止まった瞬間に、「あー、時計がない・・・!」って気付いたんです。なので、私の振りは、「なぜか、手首を見る人」

中澤 いいなぁ(笑) 

西部 あとは、本番中の失敗ではないけど。実は、衣装が、パツパツでしてね(笑)

清水 ジャストサイズで作っちゃったからね。

西部 今回は、私と薫(清水)はスーツをオーダーで作ったんですよ。そしたら、なんだか分からないけど、私のパンツはもう、ピタリ!としたサイズで出来上がって来ちゃって。何のゆとりもなかった。一回、作り直してもらったのに、それでもまだ、ピタリ!サイズで。なので、常におしりが破れるかどうかの危険をはらみながら、ダンスをしていました。だから、いつもよりちょっと足は上がってないんですが(笑)ま、よく言えば、スッとした、細身のパンツということで。

 

清水 あとは、ラヴィックが、仕事道具のバッグを忘れそうになったこと!

中澤 あーー!!危なかった!

西部 ヒヤリだね。 ヒヤリハット(笑)

中澤 2場(オテルから、ラヴィックとジョアンが出かけるシーン)で、もう舞台に出るぞっていう時に、仕事道具のカバンを反対側の袖に忘れたのに気付いて。「まずい!これはすぐに取りに行かなきゃ行けない!」って思ったんだけど、でも足音を立てちゃいけないから、私は・・・これはなんて説明したらいいんだろうな。「かかとを上げて、左の腰骨から進む」という。でも、ひざはすごい上げて!すごい速さで。幕の裏を猛ダッシュして。腰骨から!

西部 たぶん、腰骨から行く必要ないんだけどね(笑)普通に早歩きすれば良かったのに。

中澤 いーや。すごかったんだから!

清水 すごい速かったもん。そんな速い知秋見たことないよ(笑)

西部 これは、動画でお見せしたいところ(笑)

中澤 でも、その後舞台では、何食わぬ顔でちゃんとできたから良し!

 

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○公演当日の裏話 第2部「A-ile ~翼をもつ者たち~」編

 

中澤 ショーはたくさんありますね(笑)

清水 あるねー。でも、まずはイイコトからね。

   ショーは、凱旋門での緊張も解け、とっても楽しかった。幕が開く前の、ショーコールもテンションが上がって、お客様から拍手も頂いて。だから、♪世界の王は私、もう楽しくって・・・!

中澤 私も、生きてきた中で一番足が上がった! ・・・で、たぶんそこで使い切ったんだよね。振りきれちゃったんだろうね。私はこの曲の後、足腰がよれよれになってしまい・・・(笑)

   ♪ホール・ニュー・ワールドとか、♪タンツとか残っているにも関わらず、へろへろになってしまったが為に、あらゆるところでふらつき。♪タンツでは、パシッ!と決めるポーズで、パシッ!・・・ジジジジジと倒れ、それをあーちゃんが見て、笑いをこらえるという。非常に迷惑なことをしてしまったね。

2人 (笑)

中澤 ・・・ま、楽しかったですけどねー。

 

清水 私も、これまでに間違ったことないところの振りを、ワンフレーズ見事に間違えて。

中澤 そうだよ。♪ホール・ニュー・ワールドで。

清水 でも、自分は舞台映像見るまで、全然気がつかなくて。あたかも、知秋さんが間違えているかのように、映っているんですね!

西部 かわいそう(笑)

清水 ね。かわいそう(笑)

中澤 そうだよ。私は「あ、ずれた。」って思ったからね。

清水 私の中では、何にもずれてないから、堂々と、ニコニコ踊ってるんだもん。

中澤 そりゃ、私の方が動揺してるもんね。私が間違えたみたいに見えるよねぇ。

   (大きな声で)違いますよ!!清水さんが間違えたんです!あれは。

 

清水 でもね。それを取り戻すリフト!拍手も頂いてね。良かった良かった。それで帳消し!

中澤 えっ!?(笑) 西部さん、ないの?声がうわずっちゃったとかないの?

西部 声はうわずらないけど(笑)

   ♪タンツの最後のポーズのところは・・・

2人 あれね!!(大笑い)

西部 最後、ソロを歌ってた大関だけが前を向いて、私達は斜め後ろを向いてポーズ!という振りだったんですが、

   ちょっとターンの回転が足りなかったおかげで、なんだか私だけ前の方を向いているんですね。

中澤 ズルいよね。一人で、前向いて!(笑)

西部 ちょっとライトも当たっちゃってるんだよね。

清水 「俺とお前」みたいだったもんね。2トップみたい。

西部 ごめんなさい!回ってると、どっちが前だかわかんなくなるんだよ(笑)

清水 方向音痴だからね。まれに見る。

 

 

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○これからのこと! 未来に向かって!

 

中澤 では、旗揚げ公演を終え、いよいよ次へと向かうわけですが。いかがですか?

清水 次回公演は、今回の反省を生かして、よりレベルアップを図りたいと思っています!

2人 そうですね!!

清水 これからたくさん公演をしていく中での、2nd。次回以降にも、夢が広がります♪

   「次は、何をしようか?」「どんなチャレンジをしていこうか?」

西部 アラムニーの時は、公演が終わると、「終わってしまった。」「寂しい。」っていう気持ちが大きかった。2度と同じメンバーでは作品が作れない、その寂しさから。

中澤 1年ごとに、立場が変わっていくしね。次に向けて、成長しなくてはいけない!というプレッシャーもあるし。

西部 その点、エールはやりたいなら、永遠に続けられるから。未来が広いよね。

清水 そうやって、今、いろいろな可能性を探っている最中なんです。

中澤 ひとまず次回に向けて、ダンスの力を上げていきたいね。

清水 新しいジャンルのダンスにも挑戦していくつもりです。

中澤 さぁ!何のダンスかな?

清水 タ○○!

西部 日舞かな?フラダンスかな? みんなで(笑) 乞うご期待ですね!

中澤 ということで、次回公演に向けて動き出した私達!

   今年は、公演以外にも、皆様にお会いできる機会が増えるよう、アグレッシブに活動していきたいと思っています!是非是非、応援よろしくお願いいたします!

3人 それでは!またお会いする日まで。さよならー♪

 

 

SPECIAL企画第3弾、いかがでしたでしょうか★

A-ileはまだスタートしばかり。これからもいろいろな顔を見せていけるように、活動していきたいと思います♪

第2回公演はもちろん、6月のゲスト出演を始め、たくさんのステージに立っていきたいな~と思っています。

 

HPやツイッター、mixiなどで、随時お知らせしていきますので、お見逃しなく!!

 

 

 

 

 

これからもA-ileを応援、よろしくお願いします!!!

大関 さて、凱旋門も終わりましたね!どうでしたか?

原田 お客様がたくさん来てくださったことがとても嬉しかったです!

大関 ほんとに嬉しかったね。「お客さん5人疑惑」があったしね。さすがに、5人はないけど、いっぱいいて本当に嬉しかった!

八山 うん。後の方の席までいっぱいになってたもんね。

大関 まあ、客席の2/3入ったら嬉しいねって話してたもんね。

原田 でも幕が上がってみたら、お客様の顔・顔・顔ですよ!

八山 ほんと、すごくありがたかった~。そして楽しかったね!

 

【はちのゲネ中のハプニング】

大関 そういえば、はちはゲネ(本番と同じように舞台で行う通し稽古)の時、大変なことが起きてたよね?

なぜか3人爆笑

八山 はい…。皆にはすごく迷惑をかけ、心配をかけてしまったんです。

原田 どんなことがあったんだっけ?

八山 はい。事件は凱旋門ラストシーンの、ハーケが皆から問い詰められ、追いつめられるシーンで起こったんです。ラヴィックが近づいてきたハーケの手をガッとつかむところで、右肩を脱臼してしまったんです…。もともと右肩は脱臼の癖があったので、しばらく動かさないでおけば、元通り動くようになるってことが分かっていたので、そんなに動揺せず、そのまま続けようと頑張っていました。でも、ずっと痛みはあり、しばらく動かないので、本当は右手でとる拳銃も左手でなんとか出し、ボリスとの争いの件もいつもと左右逆なので、やりづらくなっちゃったり・・・。

大関 笑っちゃいけないって分かってても、なんか右肩をかばってる感じがビートたけしみたいで、おもわず笑いそうになっちゃうし。

原田 そう。子犬のような目で「な、なんだよう。」みたいな感じになってて。私もつかみかかるところは、思わず優しく持つだけにしちゃったし。

八山 いつもは皆鋭い目つきで攻めてくるのに、この日ばかりはみんな優しい目で攻めてきてくれました(笑)

大関 で、はちは本当に本番は大丈夫なのかな?って心配したもん。

原田 でもどうして、ゲネで脱臼しちゃったんだろうね?

八山 それなんだけど、ラヴィック役の知秋が練習前に里奈から「弱く見えちゃうから、もっと力強くハーケの腕をつかんだ方がいいよ!」って助言してもらったんだって、そしたら知秋が気合入っちゃって、いつもより早いタイミングで力強くつかんだから、はちが準備できなかったんだね。

大関 そうだね。普段のはちと知秋の力の差もあるからね。

八山 まあ、しばらくしたら痛みは残ったけど普通に動かせるようなって安心したね。でも、本番のそのシーンの前はいつも以上にドキドキしたけどね。で、演技中も肩が安全な範囲内を意識してしまって、ちょっと動きがちっちゃくなっちゃった所もあったかな…。

そんなこともありましたが、元気に終演を迎えられて良かったです。

大関&原田 うん。ほんとだよね~。

 

【あやかの緊張】

原田 さて、あやかさんはどうですか?

大関 そうですね。はちみたいにおもしろいことはなかったかな。

八山 …本人はおもしろくなかったけどね(笑)

原田 でも、オットーさんはとっても人気がありましたね~。

大関 うん…。でもすごく緊張したよね。ここ数年の舞台でもそんなんだけど。で、緊張で動きがとても小さくなっちゃうんだ。しかも、今回は結構ダンスナンバーが多い役だったんだよね。舞台上で踊ることがこんなに怖いものかって思ったもん。

八山 そうだよね。あやかはいつもどっちかっていうとダンスナンバーは少なくて、歌が多い役が多いのかもね。

大関 そうなんだよ!こんなに踊った役は初めてかもしれない。

原田 オテルメンバーは結構踊ったもんね。

大関 だから、とても緊張しました。もっと踊れるように頑張りたい。

原田 うん!私も頑張ろう。

 

【みなみの失敗談】

大関 みなみはどうでしたか?まあ、いろいろと思い当たる所はあると思いますが。

原田 そうですね、失敗をして人は成長するんだなぁと感じましたよ。この失敗を糧に生きていこうと思いますよ。

八山 どんな失敗したんだっけ?

原田 (失笑)

大関 気になるねぇ。というか、失敗したの?(追い込む)

原田 はい…。一番の失敗はセリフの言い間違えです。「スペインからの亡命者です。」って言うセリフを言おうとして、「スペインからのぼ・・・。」でなぜか止めてしまって、その後もう一度「スペインからの亡命者です。」って言いなおしちゃったんだよね。

八山 なんでとめちゃったんだろうね。

原田 なんでだろうね。でも、言いなおしちゃったのは、自分の中でも失敗だったなぁと反省してます。

大関 やっぱりAlumnae時代よりも皆セリフの量が多く、よくしゃべるからね。Alumnaeではあんまり噛むなんてことないじゃん。

八山 うん。ないない。だいたい1行しゃべったら、違う子がしゃべってまたしばらくしたら1行しゃべるみたいな感じだったもんね・

大関 ところが、エールでは平気で4行以上のセリフとか出てくるもんね。人数も少ないしね。

原田 長台詞だとどこで切って言おうかとか、悩んだよね。どこで一番盛り上げればいいんだろうとか。

大関 難しい言葉もいっぱい出てきたしね。

原田 でも、比較的長台詞のない私でさえ大変だったから、他にももっと大変だった人がいるんだろうね。ハーケとかも結構あったでしょ?

八山 そうだね。出てくるといっぱいしゃべってたからね~。

大関 うん。セリフに負けないためにも活舌の練習はしないとね。他には何かある?

八山 美波、あったじゃん。すごく意気込んじゃったやつ!

一同爆笑

原田 「死が待っている!!!」ってやつか(笑)すごく大変だってことをお客様に伝えたかったんだよね。そしたら、すごく意気込んじゃって。イントネーションも変になっちゃったし。

八山 ここだけ動画でアップしたいね。

原田 あぁぁ、つらい。でもそうでもなかったですよね?お客さん!(再びなげかけ)

一同爆笑

大関 ああ、DVDが出来上がるのが楽しみだね。

原田 いろんなところがしっかり写ってるんだろうな。

 

【再びあやかの緊張話】

大関 あとは、オットーはマルクスとチェスをするところがあってね。

八山 あ~、かっこいい所ね。

大関 緊張するんだよね。いつも手が震えちゃってたんだよね。

原田 (笑)

大関 でも、本番は私は大丈夫だったんだよ。

八山原田 ほ~、いいね。

大関 結構落ち着いてて、順調にコマを動かせてたんだけど、いつも震えない薫(マルクス)が震えてて

八山原田 え~!

大関 薫、緊張してるんだ…って思ったら、何だか自分も緊張してきちゃってさ。

一同笑い

大関 いつもより進まないでおわりましたね。DVDにはどう映ってるんだろう。

原田 楽しみですね。

 

 

 

結構な裏話がたくさん出てきましたね!お客様は、本番中の失敗、どこまで気づいたでしょうか(笑)

続きは次回★

【ショーについて そして】

 

大関 ショーについてはどうでしたか?

原田 ショー!!私、ショーの合間に両足つりまして・・・。

八山 え~!両足?

原田 ショー2曲目の『ホールニューワールド』のダンスが終わった後に、ピーンって両足つりまして。でも、その後の曲が女役だけの曲だったから、その曲中ずっと伸ばしてる、みたいな。ももがヤバかったんですよ!

八山 そういえば、そでにいるとき、向こうのそでで美波は床にごろんってなってた気がする。

原田 もうダメですね。体がなまってるんですね。

 

大関 でも、ブランクがあったからね。ブランク何年?

原田 ええと…。Alumnaeやめた後、他にもちょっと出たから、1年ぐらいかな?

八山 私も1、2年のブランクだ。

大関 それで、稽古期間は半年くらいだから、大変だよね。

原田 1年2年のブランクって大きいよね・・・。 

大関 私もAlumnae時代途中お休みして復帰した時大変だったもん。

原田 でも、エールは近い年齢が集まってるけど、Alumnaeは年齢層が広いから復帰するの、大変そうだよね?

大関 そうだねぇ。でも、エールのブランクがあるメンバーは、半年であんな本番を迎えられちゃうんだから、やっぱり、一人一人すごいなって思った。

原田 ね。頑張ったね。

八山 うん。それに他の人の演技を見てて、楽しいしね。

原田 「お!そうきたか?」みたいなのがさ。

大関 それに、少人数だから、皆で演技を作っていくっていうのが、本当に楽しかった。

原田 そうだね、皆で見合ったり、話し合ったりってことをいっぱいしたもんね。全員が全部の役のことについて考えて、意見言って、作り上げていったもんね。

八山 少人数だからできることだよね。

大関 それに、一緒に舞台を積み重ねてるだけあって、相談とか打ち合わせをしていないのに、ぱっとできちゃうこととかもあって、すごくおもしろかった。空気がある時とか、「今、きたね!」みたいにさ。

原田 それでいい演技につながったりさ。本当にいい環境だよね。

 

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【再びショーの話題へ】

 

原田 はちはどうだった?ショーについて。

八山 そうだね~。いろんな曲があって楽しかったな。

大関 舞台そででは、ちょっとドキドキしたけどね。

八山 あと、ちょっと失敗しちゃった所があった。

原田 何々?

八山 男役だけの曲で、少しソロを歌わせてもらったんだけど、静かな部分ともり上がっていく部分があって、静かな部分は少し苦手意識があったんだ。それで、歌い始めてから、音程を少し心配になって歌い方を変えてみようかなとか考えてたら、振りを踊り忘れたっていうね…。

原田 ん?振りを踊らなかったってこと?

八山 ソロを歌ってる最中だったから、ダンスは皆と合わせる必要がない所だったから、大きな失敗にはならなくて良かったんだけど。

   あと、ころころ曲が変わって、衣装チェンジとかもあったけど、練習中からそでを意識したり、早替えを練習していったりしたから、本番では余裕を持って楽しめたね。

原田 そうだよね。今回のエールの稽古って、しっかり本番用の稽古だったよね。やっぱり、若い時は練習の練習になっちゃうって言われてたけどね。稽古期間も短かったってこともあったけど、本番を見据えた稽古ってこういうものなんだなって。実感したよね。

大関 それが本番に生かせたよね。だって、舞台で場当たりしてないしね。

 

八山 すごいよね。あと、あやかはショーで何かあった?

大関 さっきから緊張の話ばっかりしてるけど、『タンツ』は緊張したね。失敗が許されないじゃん!

原田 そうだね。公演でも演じた事のある、本役さんだしね。

大関 のりで踊りきれる曲もあれば、そうでない曲もあるわけで。タンツなんてかっこつけたりするわけでしょ?かっこつけるのに失敗は許されないでしょ?

八山 かっこつけて間違っちゃったら、相当恥ずかしいもんね。

大関 恥ずかしいよ!で、本当に緊張しちゃって、プルプルしてたんだよ。そしたら、片足でバランスをとるところで、バランスとりきれなくてフラフラしちゃった・・・。

八山 ちなみに、その時の配置はどこだったんだっけ?

大関 ほぼセンターの一番前です・・・。

 一同笑い

大関 それで、両足着いちゃった時に、客席にいた母親が笑ったのが分かって、辛かった。

 一同笑い

大関 他にも知秋の話も聞いたしね。タンツはみんな意外とやっちゃってるんじゃないかな?

原田 私はへいきかな。ちょっと振りを間違っちゃったくらいで。

大関 それは、やっちゃってる部類に入るからね。まあ、こういうかっこつける曲とかもさらっとできるようになりたいね・

原田 そうだね。私たち、男役ですし。そして、男役をできる空間てありがたいよね。

八山 一般的な劇団って男性もいるもんね。

原田 私なんて、背が低いのに、男役をやらせてもらえてるんだもん。某T歌劇団とかじゃあり得ないし。本当にやりたいことやらせてもらってるよね。

 

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【今後に向けて】

 

 

八山 では最後に今後に向けて、何かありますか?

大関 いろんな引き出しを増やしたいね。

八山 なるほどね。ダンスを求められる人になりたいとか?

大関 ・・・いずれはね。

八山原田 いぇーい!(大盛り上がり)

大関 …うそだよ~。うそじゃないけど…。やっぱりダンスは苦手意識を持ってるからね。頑張っていきたいと思います。あと、体力・筋力をつけたいね。

八山 そうだね。全ての基本だしね。どうしたって衰えを感じるよね。

 一同激しく同意

原田 辛かった~。

大関 そこはね。しっかり克服して、頑張りたいですね。

八山 はちも体力はつけていきたいね。年齢的にいろいろあるしね(笑)

原田 でも、某T歌劇団の人なんて、私たちより上なんていっぱいいるじゃない!年を理由にしちゃいけないんだよね!怒られちゃうよね。

大関 まだまだだよね!

原田 あと、私は、役を高められるような人になりたいな。私の役作りって、役を自分に近づけちゃって、結局どんな役をやっても原田美波になっちゃうんだよね。

大関 殻をやぶりたいね。

原田 そうだね。もっといろんなやりかたがあるはずって思う。

大関 自分の持っていない所から、ひっぱってきたいよね。エールのメンバーって皆個性的だけど、もっとみんなが殻を破っていけたら、もっともっとおもしろくなるだろうね。それにプラスして、歌・ダンス・演技も綿密に作り上げていってね。

原田 やっぱりスキルアップだね。第2回公演に向けて

一同 は~い!

原田 スキルアップで

一同 は~い!!

原田 いきますぞ!

一同 は~い!!!

大関 それでは

一同 第2回公演もお楽しみに!

 

 

 

次回いよいよ旗揚げ公演の振り返りは最終回!!

第2回公演の意気込みも感じてもらえるのではないかと思っています☆

お楽しみに♪♪


清水 旗揚げ公演お疲れ様でした!

平井 お疲れ様でした~♪

黒澤 お疲れ様でした。では、まず失敗談などございますかね、皆様?

平井 いっぱいあるんだけどね・・・

黒澤 その中でも、№1は?

清水 まーはゲネプロで、♪フルフル♪の時変なタイミングで手を叩いたよね。男達は後ろでびっくりしてたんだよ(笑)

平井 やったことのないミスだった~。ゲネ面白かったよね。

清水 変なことがいっぱい起きて面白かった!私は、不穏分子のリストが入ってるバックを3階の楽屋にわすれてて、もうすぐ幕が上がるって時に「何か足らない!あっバックだ!!」って気づいたの。ゲネだからエアーでやろうかな?とも思ったけど、楽屋に走って取りに行ったよ。

黒澤 そういう時はそこいらのファイルで代用しちゃえばよかったのに。

平井 小道具はダメ!小道具類は絶対なきゃダメだよ!一緒に演じる人が焦るんだから!!

清水 そうだよね(笑)ごめんなさい。

黒澤 過去公演、それで苦労したんだものね(笑)

平井 使うものは絶対に持ってなきゃ!必ず!!

清水 本番はちゃんと全部あったから大丈夫だよ。ゲネも出番までに間に合ったし!

黒澤 本番で物がなかったのは、知秋とべんちゃんだっけ?

清水 べんちゃんは♪たそがれ♪の時に結婚指輪と時計忘れたって言ってた。

平井 知秋ちゃんはお医者さんバックを忘れて、幕の後ろ走ったんでしょ(笑い)

黒澤 間に合ってよかったよね~。

平井 とにかく小道具は心配で、全部見て回った!ハタキがなかったらおしまいじゃん。身分証明書がなかったらおしまいじゃん。拳銃もなかったらおしまいじゃん。内容に関わってくるもん!

清水 私は、不穏分子のリスト以外は自分だけが使うものだったからな~。

黒澤 私はチップだけは確認した!後はなくてもどうにかできるものだったから。

平井 チップも確認した!やっぱり小道具はないとダメなんだよ。

清水黒澤 笑

 


黒澤 「小道具は大事!」って話になっちゃったけど、本番中の失敗談ってあった?

平井 一番びっくりしたのは、♪パリ屋根♪でふゆきちゃん、ターンのタイミング間違えた?

黒澤 そう!それが私の最大の失敗談(笑)

清水 えっ、ふゆきちゃんが?ダンス係のチーフが?

黒澤 そうなんです~。今まで間違えたことなかったのに、全然違うタイミングでターンしちゃって「やっちゃった」と思ったけど、「でもいいや。このまま堂々としてればば~れ~な~い~」って思って、そのまま続けました(笑)

平井 すっごいびっくりしたんだよ。ここで回るんだっけ?って動揺しちゃった。

清水 開き直っちゃうのはさすがだよね。

黒澤 やっちゃいましたね。あれだけは・・・

清水 私は・・・まず失敗ではないんだよ!失敗ではないんだけど、♪オテル・アンテルナショナール♪で、オットーとハイメとマルクスがそれぞれ別のサスに入って歌ってたでしょ?マルクスのサスは大道具があって、サスの真ん中がチェスのテーブルになってたの。ゲネはテーブルの横に立って歌ったんだけど、まりに「マルクスだけセンターに立ってなくて気になる」って言われて、「2場のスタートからずっとイスに座ってるし、暇な時間もあるから、やってみるね~」って話をしたの。それで、いざ本番!

黒澤 忘れた?

清水 そう。曲入り前のあーちゃんのセリフでそれを思い出したの!ヤバイって思って急いで、でも違和感がないように自然に動かそうと思ったんだけど、1cmしか動かなくて・・・これ以上は動かせないと思ってテーブルの斜め後ろに立って歌ったけど、結局照明の真ん中に立てなかったよね。それが残念だったことかな~。

黒澤 まーちゃんは?何かあった?

平井 う~ん・・・あっ♪フルフル♪の時に最後の音に合わせてポーズするつもりだったのに、1拍ずれちゃったことかな~。

清水 最後にポーズ決めるのがユリアだけでよかったね。

黒澤 間違えたとしても、お客様はそういうものとして見てくれたと思うよ?

平井 そうかな。あとは、ハーケが来たときにチェスを「ガシャン!」ってしようと思ってて、いざやったら思いのほか大きな音で「ガシャン!!」って音がしたことかな。

清水 本当?ぜんぜん気づかなかった。

平井 じゃあ、大丈夫だったのかな?

清水 ふーちゃんはターンくらい?

黒澤 他はなかったと思う。

平井 失敗じゃないけど、演技しながら思ってたことがあって、ハタキでいろいろ掃除をしてたんだけど、大道具が何もないな~って。

清水黒澤 (しばし笑い)

黒澤 それは言っちゃダメでしょ。

清水 私達の舞台ではそれはどうすることもできないよ。お客様の想像に任せてる部分多いんだから。

平井 しかも場所も悪かったんだよね。山台の階段の前でハタキを振っちゃって・・・本棚があるイメージだったんだけど。

黒澤 へ~なるほどね。

平井 高級な背の高い本棚を掃除してるつもりだったんだけど、いかんせん何もないから、滑稽に思えてきちゃって面白くなっちゃった。小さい失敗はしたけど、心配だった早替えも上手くできたし、小道具全部あったし、がんばったかな。とにかくばたばたしたけど。

黒澤 舞台裏はね~ばたばたしちゃうよね。

清水平井 (深くうなずく)

清水 私が早替えで不安だったのは、♪世界の王♪から子ペガ(♪ホールニューワールド♪に出てきたダンサーのイメージはペガサスだったんです!そして、私と美波は子供のペガサスで、略して「子ペガ」。ちなみに、はち・まり・べん・あーの4人は大人のペガサスで、略称は「雄ペガ」でした。笑)に着替える時。無事に歌のはじめから出られたけどね。

平井 私は♪たそがれ♪で裏役から表役に着替えるとこが不安だった。

清水 そうだね。そこは皆、早替えだったからね。

平井 ゲネでぎりぎりだったから、本番は着替え1つ減らしたもん。

黒澤 私も気づかれないだろうなって思ったし、間に合わないと怖いからハーフウイッグはつけずに出たよ。早々の段階の練習からそうしてたけど…

清水 えっ?じゃあ、若干髪、盛ってないってこと?

黒澤 そう。♪たそがれ♪は盛ってない!

平井 へ~、気づかなかった。

清水 うん、気づいてなかった。金髪のフルウイッグの上にハーフウイッグつけてたから、髪色のイメージ変わらないもんね。

黒澤 気づいてなかったんだ。良かった~。

 

平井 とりあえず、「凱旋門」についてはこのくらい?

清水 そうだね。じゃあ、Showに移ろう。何かあった?

平井 Showも着替え全部間に合ったよ。

清水 Showはとにかく楽しくて楽しくて・・・

黒澤 楽しかった~。

清水 私は♪タンツ♪の時、1番の間奏でかっこよくキメなきゃいけない振りでよろっとしちゃったの。そしたら面白くなっちゃって、その2小節は満面の笑みで踊っちゃったことかな・・・

平井 ♪タンツ♪なのにっ!!(笑)

清水 DVDにはそこじゃないとこが使われてるといいなあ。

黒澤 笑。たぶんミスが目立つところは使わないよ。・・・と思うんだけど。

清水 そうだといいな。そうしたらこの失敗は私の中で留めておける。DVDに映ってなかったら、「そうだったんだろうな~。」って想像してください(笑)

平井 あっ♪世界の王♪で薫の邪魔をしたなって思った。「あっごめ~ん。ゲネプロのときに後ろに下がってって言われたのに前に出ちゃった~。薫ごめ~ん。」って思いながら踊ってた(笑)

清水 そうだった!上手の階段で歌いはじめたかったのに、進行方向に人がいたね。だから中途半端な位置から歌い始めたんだよ(笑)

黒澤 私は、Showは達成感があるな。一番最後まで懸念されていた♪翼♪の場所換えが、私が大回りをする事によって皆がすんなり配置につけて「よっしゃ!私の力~!!」みたいな(笑)

清水 あっ私♪翼♪でもやった!2回目の‘ I 'd wish for wings ’で3拍目で手を横に出さなきゃいけないのに、4拍目にしちゃって1人でずれた。これは公演写真のスライドショーにもあった。皆の手は横にあるのに、私だけ前に手があって・・・(苦笑)

黒澤 スライドショー見て思ったんだけど、瞬間を切り出すと非常にアラが目立つんだなって思った。

清水 それは今後の課題にしましょう!シンクロ率と精度を上げていかなきゃね。

黒澤 誰かスライドショーにできるくらい性能のいいカメラ買ってくれないかな~。

練習でそれ使いたい!

清水 それはビデオに撮ってコマ送りにすればいいんじゃないかな?

黒澤 それもそうか(笑)

平井 本番って、いつもしないことをしちゃったりするよね。

清水 それをしないような平常心を普段の練習から培わなきゃいけないんだろうね。

黒澤 間違ってもしょうがないけど、問題はその後だよね。動揺しちゃうのか、堂々として居られるかで、見え方が変わってくるから。私やったし(笑)

清水 きっとここは、堂々としていられる人の集団だと思う。

平井 皆、旗揚げ公演とはいえ、舞台経験はいっぱいあるからね。

黒澤 今後の課題も見えたし、これからA-ileがどうなっていくんだろうって期待が持てる公演になったよね。お客様も沢山来ていただいたし。

清水 あんなに来てくださるとは思わなかった。

平井 客席見て泣きそうになったもん。

黒澤 今後もお客様に公演を楽しみにしていただけるような劇団にしていきたいね。

清水 そうだね。まずは次の作品!何になるかな?

平井 A-ileってすごいって思ってもらえるようにこれからも頑張っていきましょ~♪

3人 それでは、次の対談まで。またお会いしましょう!

 


【凱旋門について】
 
饗庭  ボリス・フランソワの二人のシーンについて、振り返ろう!!
田中  まさか、まりとペアになるなんて思ってもいなかった♪
饗庭  私だって、田中里奈先輩とペアになるとは・・・
    同期の子たちに驚かれましたよ!笑
田中  でも、楽しかったね!
饗庭  やりやすかった。
田中  「パリ祭」とかはこうしよう!ってがっちり決めなかったのに、あうんの呼吸でできたよね。笑
饗庭  そうそう、空気感で合わせることができた気がする♪お互い歌係だったからできたところもあるかな。
    デュエットはこうするもんだ!とかもうわかってたし・・・あんまり歌については相談しなかったしね。
田中  そうだね。前日に、「そういえば、二人で練習したことない!?」って気づいて、あわてて練習したんだよね♪笑
饗庭  そう!パリ祭はダンス練として時間をたくさんもらえていたから、練習した気になってたんだよね。ペアダンスはよく練習したし!
田中  まりは、とっても頼れる男役で、いつも安心してできたな。
饗庭  ありがとう。里奈はダンスの配置とかでも頼りなるって言ってくれてたしね。
田中  覚えるというより、ついて行く的なね・・・無責任だよね!笑
饗庭  里奈が、すごく信頼してくれてるってるから、「私が覚えよう!」っていう・・・良い緊張感がもてた!笑
田中  あはは。ごめんね♪
饗庭  おかげで成長したよ!!笑
田中  本番中も、二人のシーンは、本当に安心してのびのびできた気がする!!
饗庭  うれしいうれしい!そういう男・ボリスとして舞台に立てたのかな♪
田中  「ひげ」がね、とっても似合っててかっこよかったしね!
饗庭  喜んでくれたよね。そう!始めてひげをつけて稽古をしたとき、里奈がものすごく喜んで、「本当に本当にボリスがかっこいい!と思って演技ができた!」って言ってくれたよね。ひげは大事だと思った瞬間でしたよ☆笑
田中  ひげが似合って!安心感があって!包み込んでくれるようなボリスさんでした!   
饗庭  フランソワもすごく、里奈にしたら新しいな!って思ったけど、結果的によかったよ。なんか・・・大きさが生かせた・・というか、いい女だったよ!
田中  よかった~。実は自信も何もなかったからね・・・笑
饗庭  変に謙虚だからね。笑 ペアができてよかったね!!
田中  幸せだった。ありがとうございました!
 
饗庭  あとは~、失敗談とか・・・けっこう、かんだね!田中さん。笑
          苦手なセリフシリーズいっぱいあるでしょ。
田中  はい。いっぱいあります!稽古していて、月ごとに苦手なセリフの旬が変わっていくのです。笑 ・・・あの~・・・結局は、ぜんぶ制覇したかな~。
饗庭  あはは!笑
田中  二人のシーンだったら、「もしかしたら、わたしのオテルにいる男かもしれない」の「オトコカモシレナイ」とかね。
饗庭  「オトコ」が言えないんだよね。それとか、啖呵切るシーンもね・・・笑
田中  本番前に、苦手な旬がきてしまいましたね・・・。相当緊張していまして・・・  
    結果、啖呵は言えたけど、別のところでかんでしまいました。すみません!!    
饗庭  ダンスも歌も演技もそうだけど、苦手な部分って変わっていくから、おもしろいよね。本番だけ、思いもよらないところで間違えたり。本番はどこでかんだんだっけ?笑
田中  ええと~・・・オテルのシーンで「ユリアがそんなハゲッ・・激しい戦いを経験しているなんてとても思えないわ。」と、シェーラザードで啖呵を切るシーンで「イレギュラーだけど、こうなったらラッ!!!・・・愛するラヴィックに連絡を取ってあげるから。」の2カ所です。
饗庭  あはは!笑 イタリア語の冠詞みたいだね。「ラッ!!!愛するラヴィックさん」笑
    私は、セリフをかむのはなかったけど。・・・すごいちっぽけなんだけど、ポケットに手を突っ込みそこねたこと!せっかくのフランソワとのシーンなのに、ポケットがなかなかつかめず、結局腰に手を置く・・・みたいなふりをして、おかしくなっちゃっ た。笑 気づいた人がいるかな?ドキドキ・・・
田中  なるほど~♪そこは、DVDが出来上がったら、チェックしようね!笑
饗庭  どこまで映ってるかね!映ってなかったらいいな~笑
田中  あはははは~
饗庭  まぁ、舞台上で二人が関わるシーンは、案外少なかったけど、最後はお互いの意思疎通はできていた気がするよね~。やりたいこととか、みせられたよね♪
田中  よかったね!!勉強になった!!!
饗庭  もしまた、こんな機会があったら、そのときはまた・・・
二人  よろしくおねがいしま~す♪♪
 
 
【ショーについて】
 
饗庭  女役さんは、ショーは大変そうだったね!!
田中  衣装替えとウィッグやアクセサリー、靴を替えるのが、本当に大変だった。
饗庭  そっか、かつらやアクセサリーもあるのか!舞台袖では、大忙しだったもんね!
    それを考えると、男役はジャケットやベストを替えれば良かったからなぁ。
    「翼をください」のナンバーの前なんか、里奈ギリギリだったよね。
田中  そ~危なかった・・・。ピンマイクに手こずって。それまで、太ももの位置につけていたマイクの本体を、腰の位置に移動させてたんだ。翼ではタイトなパンツをはくから。まぁ、私は速替えが遅替えだから、もっと速くならなきゃです。
饗庭  そう、マイクね!!女役さんは、マイクケースも作って大変だったね。
田中  今回は、白いドレスを着たので、マイクケースやら何やらが透けて見えないように、肌色に近いもので揃えて作って、工夫しましたね。
饗庭  白いドレス、きれいだった~!あのドレスを着るのは、すごく勇気がいると思う。
田中  ホント!!きれいに着こなすために、体をしぼらないとだったし・・・
饗庭  きれいだったよ。公演に向けて、いっぱいやせたでしょ。
田中  う~ん。そーかな、少しは?ね♪
饗庭  次回作にむけて、体づくりと体力づくりとやっていかなくちゃね!!
田中  次のときには、いろいろ鍛えて、更によい舞台になるようにがんばらないとね!!
    ショーについては失敗談とかはあるかね??
饗庭  う~ん・・・あ!「世界の王」のナンバーで、係別に踊る箇所があったんだけど、そのベルカント(音楽係の愛称)の踊りがへたくそだったから、すごい後悔してる!
田中  くるくる回ってポーズ!!が難しかったね!
饗庭  またきっと、お見せする機会があると思うから、そのときには成長した姿をお見せしたいな。
田中  そ~だね。高めたいね!!
饗庭  あとは、失敗というか、もっとこうすればよかったなと思うのが、衣装とか髪型とかもっとこだわればよかったな!凱旋門とショーで、髪の毛の色を変えるとか。というのも、私は凱旋門のあと、ひげを剃る(はがす)のに時間がかかって、髪型とかあまり替えずにショーに入っちゃったからな。次、もし、同じような構成でやるような機会があれば、1回の公演でいろんな自分をお見せできるようにしたいな!
田中  男役さんも、大変なんだね!そこが、やっていて楽しいところでもあるんだよね。
饗庭  これもまた裏話だけど、メイクもね、自分でやったりうまい人にやってもらったりといろいろでね!楽屋では私たちの座席の配置も、それによって決まっていたり。
田中  私はべんちゃんにメイクをしてもらったけど、自分でできるように練習しなきゃな。
饗庭  本番前日のお泊まりメイク会(男役ばっかり)も楽しかったよね。
田中  私は今回混ぜてもらってメイクできてよかったよ。男役だけで集まってるときの、会話のやりとりが、サバサバしていておもしろかった~。
饗庭  やっぱり違う?まあ、男役を研究していて自然とそうなったんだろうね。ふしぎ。
田中  もともとの性格も少しあるんだろうけどね♪笑
 
饗庭  まぁ、旗揚げ公演を振り返って、いろいろ挑戦してわかったこともあったから、次に生かしていきたいね!
田中  みんなでお互いを高めあいながら稽古できたことは、本当にためになったよね。
饗庭  次回も、高め合っていけるといいね!
田中  よろしくね~!!!!

Special企画第2弾!! ~凱旋門について語ろう!!~

いよいよスタート第2弾!

 

今回は『凱旋門について語ろう!!』をテーマにお送りします。

旗揚げ公演『凱旋門』にむけての意気込みや裏話を、関係の深いメンバーごとに集まって語り合う様子をご覧ください★

これを見たら、旗揚げ公演をさらに楽しめること間違いなしだよ♪♪

 

編集担当:ゆか、まり、はち

いただいたコメント★
いただいたコメント★

【A-ileの描く『凱旋門』について】

清水  私が思うに…あ、男役から話してよ。

中澤  私、司会だから最後だよ。

西部  ………。

清水  …私が思うに。(笑)

(べんの沈黙をフォローするかのように話し出すユカ。できる女です!)

先生のブログによると、『アンニュイな、夕暮れのパリを象徴するシャンソンの名曲に彩られた、大人な舞台』だそうです。…どうですか?

中澤  うん、そうだよ。

西部  大人だね。

清水  私たち、大人だもん。

(私たちは自分たちのことを「大人」だと思っています。当たり前のことですが。それをわざわざ声に出して確認します。こうして文章にすると至極変ですが(笑)

 

中澤  では、原作・映画・宝塚の『凱旋門』とA-ileの『凱旋門』の違いは何でしょう?

西部  ラヴィックが人を殺さない!

清水  ジョアンが○○!あ、これは、話のオチ…。

(あ~!笑 このオチは本番までのお楽しみということで♪)

中澤  A-ileの『凱旋門』は人の命をテーマにした作品だよね。

清水  あと、とにかく「凱旋門」がキーになっている。「動かざる凱旋門」と「漂泊する人間達」との対比が描かれています。揺るがぬ凱旋門だけが素晴らしい訳じゃなく、揺らぐから人間って素晴らしい!っていうね。

2人  おー!そうなんだよー!(盛り上がる)

清水  難しいのは、明るいシーンが多い中で、「亡命」や「戦争の背景」をどう伝えるか。使っているシャンソンも長調の穏やかな曲調が多いから。

2人  うん、うん。

清水  戦争が迫り来る…という緊迫感だからこそ生まれる、人間の関係や感情が描かれています!

西部  人の命を奪うことが当たり前の時代に「命を尊ぶ」という選択がどんな意味をもつのか伝えたいね。

中澤  そこが、まだ表現しきれていないからね。お客さんに伝えたいなあ。

西部  “命を取る”と“命を取らない”こと…。

(一同、深く考え込む。…A-ileの『凱旋門』の重大ポイントです!)

中澤  台詞で「復讐するは我にあり」ってあるじゃない。ストーリーが進むごとにだんだん意味が変わるんだよね。それをもっと表現できたらいいんだと思う。

清水  難しいよね。私、最初その言葉の意味が分からなかったもん。

中澤  そう、お客さんもきっと同じだよね。「私が復讐してやる」から…。

西部  「自分自身で戒めろ」という意味に変わっていく。命を取らない、と言うことは…。

中澤  その代わりに、自分で責め続けるってことだもんね。

西部  できるなら2回、3回と見て頂いてじっくり考えて頂きたい!

清水  でも、本公演は1回きりだから。なので、じっくり見て頂いて。

中澤  理屈じゃなくて、なんとなくでもいいから深く感じてもらいたいな。

清水  あとは、私たちの力を全部出しきる舞台にしたい。どういう劇団かを示す"第1回"ですから。

中澤  みんなの魅力が伝わるといいね。

清水  そう、隙のない舞台を目指して。

西部  少人数のシーンが多いから、そこも大きな特徴だね。

清水  決して派手な作品ではないけれど、一人一人の心が揺らぐ様を、繊細な舞台をお見せできたらいいなと思います。

(一同、深く頷く。)

清水  あと、シャンソンが見所です。なんといってもA-ileの『凱旋門』は"シャンソンドラマ"ですから。

3人  こんなA-ile『凱旋門』に乞うご期待!

 

 

【役について ~ラヴィック編~】

清水  ラヴィックという役を、一言で表すとどんな役ですか?

中澤  難しい役です。

2人  そうだろうね。(笑)

中澤  うーん……一言でいうと“深い人”です!

清水  あはは、大きい声で言った。

中澤  いろいろ深いなぁと思って。声も含めてね。

(知秋は声が若々しいので、深みのある声が出せるように努力している最中です。)

清水  じゃあラヴィックの役柄の説明を。

中澤  ラヴィックはドイツからの亡命者。友人のヴェーベルを頼ってパリに来ました。もぐりの外科医をやってます。

悲愴感が漂っているのは、恋人を殺されたという悲しい過去を背負っているから。過去を忘れることができず、過去にとらわれ、“復讐”という暗闇から抜け出せない人です。

しかし、ジョアンとの出会いで彼はだんだんと変わっていくのです。自分でも気付かないうちにだんだんと。そして、たくさんの人との繋がりに気付いていきます。

清水  演じててどう?

中澤  やりづらい!笑

清水  どんなところが?

中澤  多くを語らないんだよね。この人。台詞はたくさんあるんだけど…。それを70%で表現しても伝わらないし、150%だとイメージが違うって言われるし…。いっそ200%で叫びたい!動き回りたい!

西部  今回、みんな動かないよね。大人だから。(笑)

中澤  あと、女がいる。大変(笑)

西部  友達との演技ばっかりだったもんね。

中澤  うん、友達大好き。

清水  最初、ラブシーン、下手だったもんね。

中澤  違うよ!恥ずかしいからやらなかっただけだよ!

清水  じゃぁ、最後に一番好きなセリフは?

中澤  ラストシーンで言う、「この揺るぎない凱旋門の下で」ここで、ラヴィックは、すごくすっきりした気持ちになれるんだ。

(さあ、こんな知秋が演じるラヴィックはどうなるのでしょうか!キスシーンはあるのか!いろんな意味でお楽しみに!)

 

 

【役について ~ジョアン編~】

清水  ジョアンの役柄を一言で表すと、「純真な魂を持つ、イタリア系女優」です。

私がジョアンを演ずるのに、目指しているものは、「未完成の美しさ」 

ジョアンはその純真さ故に、色々なことに翻弄されてしまって、行動にも言葉にもとりとめがないんです。感情の表現が驚くほど素直で、浮き沈みが激しい!だから、初めの内は、理解が難しい部分が多くて、演ずるのが大変だったけど、今は、自分でも驚くほど彼女のことが分かるの。

たぶん、とりとめがない=見抜けない、予測ができないからこその魅力「未完成の美しさ」であり、それがラヴィックを惹きつけるんだろうなぁって。

中澤  そう。すごく面白い。だから好きになる。

清水  夢の世界で生きていて、ころころ変わる人と…。

中澤  現実の世界でしか生きられないラヴィックが出会って、恋をする面白さだよね。

ラヴィックは超現実的だから。ジョアンとは真逆の人間。

清水  新鮮なんだよね。こんな人に会った事ないもんね。ラヴィックは。

中澤  夢見がちすぎて、びっくりするよ(笑)

清水  純粋な、幼子のような心と、女優として経験もあり、大人の自立心との間で、揺らぐ様を表現できたら良いなと思う。ジョアンは、自分でもどうにもならない心の揺らぎの中で、翻弄されながら、人生を漂って生きているの。私とは全然違う。(笑)だからこそ、演じていてとっても面白い!

 

清水  原作のジョアンの描写で「ジョアンとは、これだ!」というものがあるの。

「恋するときは、恋が一切。絶望するときは絶望が一切。」 これですよ!

西部  何をするにも打ち込んでしまう、っていうことか。

清水  そう。それは、武正先生が描いて下さった本にも通ずるものがあって、「忘れる名人」という表現があるんですね。 私、「忘れる名人」なの。すごい名人でしょ?(笑)忘れるときも、完全に忘れてしまう。いい過去も、イヤな過去も全部。

だから、ジョアンは戦争の影が迫る時代でも、「今、この瞬間の幸せ」を体全体で感じて、幸せに生きることができる。逆に、「今、この瞬間絶望」の時は、とにかく不幸でひどいけど。「今」を生きる人なんだと思う。

中澤  逆に、ラヴィックは過去を忘れられずにいるから、上手く生きられない。そんな2人が出会ったことで、お互いが変わっていくんだよね。

 

清水  ジョアンにとっては、とにかくラヴィックしかいないんですよ。周りのみんなは、戦争のことで大変なのに。私は、恋しかしてない。そんな役をやるのは初めてです。

ラヴィックに向ける、献身と信頼。ここが!私の演技の課題です。駆け引きしたくなっちゃうの。結果、悪女が出てくる(笑)

ジョアンは、手を引いてくれる人がいなければ生きていけません。そんな女なんです。

…共感するのが難しいでしょ?前の男役対談で、悪口言ってたようだけど(笑)

でも、先生が前に仰っていたんだけど、ジョアンって、「第2次世界大戦によって運命を狂わされたヨーロッパの人々の姿そのもの」だと。自分でも、その弱さに気づいているんだけど、どうにもできないジョアンと、運命にはどうやっても抗えない人々と。そんな風に、人間には誰でも、少なからずジョアンの部分があるんじゃないかなって思うと、私は共感できるなぁ。

中澤  お客様にとっても、新しいヒロイン像だよね。先生、あまりジョアンのような女性は描かないから。

西部  自立したい女性が多かったからね。

清水  ぱっと見、どうしようもない、よわーい女です。でも、それを嫌いになられずに(笑)少しでも共感して頂けるように私は、頑張ります♪

好きなセリフは、ラヴィックとの出会いのシーンで、凱旋門への憧れを込めて言う、

「あるわ。ほら、エトワールの明かりに照らされて霞んでいるけど。」その時の、感情が好き。 凱旋門への憧れ、それがラヴィックへの愛につながっていくから。

 

私たちは3人とも、凱旋門に言及するセリフがポイントになってくるけれど、やはり「凱旋門」という、この作品のキーに触れた時っていうのは、いいよね。ヴェーベルは、今回のキャラクターの中で、一番凱旋門に近い存在として書かれているけれど、ラヴィックは、凱旋門と自分とを比べている。ジョアンもそう。

そんなラヴィックとジョアンの気持ちが、ラストに向け、どう凱旋門に近づいていくかという所がこの作品の核心になっていくので、その辺りをポイントに見て頂けたらいいなぁと思います。

 

 

【役について ~ヴェーベル編~】

清水  では、ヴェーベルさんって、どんな人ですか?

西部  全てにおいて『豊かな人』です。

他の人たちが、亡命者であったり、辛い過去を背負っていたりする中で、ヴェーベル先生は自分の経営する病院があって、安定した生活ができている。みんなが揺らいでいる中、お金もあって家族もいて、地に足の着いた生活が送れている人です。

中澤  いい人なんだよね!

西部  自分に余裕があるからだろうね。

周りの人に対して働きかけることはあっても、『自分』がどう思ってるかを表す台詞はほとんどないんだよね。本当に客観的に周りを見てる。

中澤  それで、相手に自分の内面の話をさせるんだよね。ラヴィックも心の深い部分を引き出される。

西部  自分に確固たるものがあるから、人をかまえるんだろうね。…まぁ実際は、今までにこれだけ大きい人を演じたことがないから、大変です!!

清水  そうだね~。(笑)

中澤  今までは、シャレた役が多かったからね。

西部  『何もしない』ことの難しさを感じています。

清水  派手な反応じゃなくて、受身っていうのは今までなかったもんね。

西部  こう、『バーン!』みたいな大きい反応じゃなくて、あえて動かない、っていうのが…。

中澤  今回は、他のみんなにも当てはまることだよね。じゃあ、好きな台詞はありますか?

西部  「感じないかい、凱旋門がじっとわれわれを見ているのを。」

清水  やっぱり『凱旋門』関係なんだね。

西部  ヴェーベルは作品の中で最も安定していて、揺るがない凱旋門に近い存在。それでも、戦争が始まればどうなるかわからないんだけど。でもヴェーベルは、凱旋門がパリの光も陰も乗り越えた上に建っているからこそ揺るがないんだってことを知ってる。

そんな超リッチで『ザ・凱旋門』な感じを表現できるようにがんばりたいです!!

 

 

【お互いの役については・・・】

清水  まず、ちあき(中澤)のラヴィックについては、どう?

最初は、すごい若者だったもんね。若者で、とにかく真面目(笑)

西部  で、ラブシーンは苦手。恋はできない(笑)

中澤  違うよ!やらないという選択をしたんだよ。

清水  そう。2人とも恥ずかしくってやらなかった。

西部  拒否してたよね。稽古中なのに(笑)

でも、いろいろ試行錯誤をしながら、だんだん上手になってきたね。

あとは、大人の深みを表すところだね!

 

清水  じゃぁ、私のジョアンのこと、言ってください。

(…しばし無言…)

清水  ……、なの?イジメかと思うよ。(笑)

中澤  うん、ジョアンもねぇ。…いろんな面があって…可愛いよね。

(3人 大笑い)

西部  とってつけたような(笑)

清水  可愛くないんじゃん!

中澤  かーわーいいよね、可愛いよ。可愛い!(無理矢理)

シェーラザード(作中のキャバレー)で♪さくらんぼの実る頃歌ってる時なんて、誰かと思うよ。実際、ラヴィックとしては見てないけど。

清水  私も、好きです。♪さくらんぼの歌。フランス語で歌うの。

中澤  「アンニュイ」を良く体現できていると思うよ。

 

清水  (西部に)はい、どうですか?私、どうですか?

西部  押しが強い…(笑)

中澤  ほら、言ってやれよ(笑)

西部  …一番揺らいでいるところを出す人だよね。今回のキャラクターの中で、一番自分の気持ちを素直に出す人。

中澤  最初のシーンでもね。人生に絶望して、夜の街を一人で彷徨い歩いてるんだよね。

あれ?初め出てきた時、何してるんだっけ?

清水  川を見ています。

西部  ですって(笑)

清水  私、最初の出で何かを見つめているんです。何でしょう? 

川です。セーヌ川!

中澤  誰も、そんなこと知らないのに、さも、当たり前かのように…。

西部  ダメ出しの時に、突然「私、川を見るじゃない。」って。

みんな、ぽかんとして、「いや、知らないけど。」って(笑)

 

清水  では、続いてべんちゃん(西部)のヴェーベル。

べんちゃんも、最初大変だったよね。

西部  今も、大変ですけどね。(笑)

中澤  でも、いいよ。小道具キラーだし。

清水  あと、スーツが似合う!タバコの扱いがすごい!

見ると、ジョアンでも笑っちゃう。すごいわーって。

西部  ビジュアルばっかりだ! 

清水  だんだん医者らしく、穏やかに話せるようになってきたよね。

西部  そう。医者らしさを出すのが課題です。

清水  最初は、ドラマの「白い巨塔」とかを見ましたっけ?

西部  色々なお医者さんシリーズを見ました。

清水  ラヴィックとヴェーベルの2人の男のシーンなんて、いいよね。とっても大人で。

中澤  私、あのシーン好き!ラヴィックの感情が動くのが良く分かる。

西部  そう。それをヴェーベルとしてもっともっと引き出そうとしているところ。

 

 

【「凱旋門」を演ずるときに考えることは・・・】

清水  エールはいっぱいしゃべるんですよ。同じ武正先生の台本ですが、アラムニーは、一つのセリフ40字を目安に台本を書いているんだそうです。

中澤  私たちは、倍の80字。4行、5行のセリフがざらに出てきます。

清水  でも、その中の一つひとつの言葉が大事だし、その言葉の裏に込められているものとか…。

西部  行間とか。とにかく、言葉の一つひとつを丁寧に表現しようと思っています。

 

 

これでA-ileの凱旋門にでてくるキャラクターは出そろいました!!

どんな役なのか、想像しながら待っていてください!!

 

凱旋門について語ろう!  Last ラヴィック・ジョアン・ヴェーベル 後編

【「凱旋門」の好きなナンバー、何ですか?】

中澤  「パリの屋根の下」です。

清水  あ、私も同じ!

中澤  あの曲の中で、ラヴィックはすごく感情が動く。これから色々やりたいなって思う。

清水  振り付けも面白いよね。シャンソンって本来は歌う間、あまり動かないものだから、今回私たちがシャンソンを扱うに当たって、『どうミュージカル化していくか?』が課題だったけど、この「パリの屋根の下」はその最たるもの!どんな風にアレンジしたかを是非観て頂きたいです。

中澤  戦時下のパリで生きる私たちが、いつもは隠しているような感情や、それぞれが背負ってるもの。それが赤裸々に、ダンスで表現されるナンバーだよね。

清水  この曲はシャンソンの中でも、特に有名なナンバーでもあるし。この間観た、劇団四季の作品の中でも使われてたね。今回の作品の中では、中詰めにあたるビッグナンバーですから。是非楽しみにして頂きたいな。

 

西部  私は「たそがれのパリ」が好きだな。

    凱旋門に出る全員が初めて集結する、作品の導入になる曲だし。それに宝塚の凱旋門を知ってる人にとっては、有名な曲だよね。

中澤  「きたー!」って思うよね。

清水  あと衣装も!ロングコートと帽子の姿はとってもカッコいい♪

 

○好きなシーンは、どこですか?

中澤  私は、演技係で担当しているラストのシーンが好きだなぁ。全員が出る場面だし、最後のナンバー「いのち」に向かって高まっていく感じがいい。これからまだまだ良くなりそうだしね!

西部  私は、カフェの場面が好き。少人数で、椅子に座ったまま演技するシーンは今まであまりやったことがないから、演じていて楽しい。

清水  出ているみんな、若者じゃなく『大人』で。それも面白いよね。

中澤  小道具もたくさん出るしね!

西部  うん、てんやわんや!()

清水  あと、お洒落なBGMが流れる中で演技をするんだけど、それが本当に『パリの街にいる』感じがしていいの。あ、それと!是非観て頂きたいのが、カフェの店員さんです!

(3人笑い)

清水  はち(八山)が、ハーケとしてではなく裏役(※本来の役ではなく、限られたシーンのみ出演する役)としてカフェの店員をやるんですが…それがとっても面白いのでお楽しみに!です。

中澤西部  愉快!とっても魅力的です!()

 

清水  私とちあき(中澤)は、初のラブシーンもやってます。

中澤  いつも、みんなのダメ出しを受けながら(笑)一生懸命練習してるので、是非観てください。

清水  ため息のこぼれるような、大人のキスができればいいなぁと。

中澤  観ていて、こう、壮大な音楽が流れるような…。

清水  素敵なラブシーンになるよう、頑張ってます。

 

○係のアピールをしよう!

中澤  私は演技係で、ラストのシーンを担当しています。そのシーンの中で、特にオススメしたいのが、「いのち」というナンバー。これは『凱旋門』で、物語の最後に歌う曲。観ているお客様も、演じる私たちも心が澄んでいくような、非常に深みのあるナンバーになっています。

西部  私は舞台美術係として、小道具類ほぼ全てを担っています。カルバドスを飲むグラスの形を研究したり、当時の古い形のマイクを作ったりと、作品の世界観を道具でも伝えられるように工夫しているのでご期待ください!

清水  私は音楽係です。やはり、シャンソンをどう見せ物にしていくかが課題ですね。ミュージカルの曲って、『役の気持ちを表現する歌』『時代背景を説明する歌』など物語に絡む歌が多いけれど、今回の作品ではシャンソンを挿入歌として使っているので、曲の中で物語は進行しないんです。だから、難しい。それでも、お客様に「シャンソンって、素敵だな。」って思って頂けるように試行錯誤しています。

 

    歌唱指導の面から言えば、今まで大人数の合唱で、厚みのある音を作っていた私たちが、今度は11人でいかに厚みを出すか。メンバー一人ひとりのスキルアップを頑張っています。それと、ただ歌を音楽として鳴らすだけではなくて、心の込もった歌にしていきたい!

中澤   特にラストの「いのち」では、言葉、感情を「伝える」ことを大切にしてるよね。

    こんな風に、それぞれの係でこだわって、こだわり抜いて舞台を作っています!

 

ショー「A-ile 翼を持つ者たち」

中澤  来ました!

清水  初めての試みですからねー。

西部  作品が終わって、尚楽しめるという。自賛だけど(笑)

清水  そもそも何故、ショーを付けようという話になったかというと…?

中澤  それは、「凱旋門」が、とても深くて重く、きっとお客様の心にずーんと来る作品だから、ショーを付けて明るく、楽しい気持ちで帰って頂こうって話になったんだよね。あと、「凱旋門」にダンスがあまり入ってないっていうのもショーを付けた理由の一つ。

清水  作品が短いしね。1時間半の、1幕物。3時間物をずっとやってきた身にとっては、すごく短く感じる。でも、その短い時間の中に詰まっているものは濃いよね。だから、精神的にすごくパワーが必要。

西部  そして、その後のショーですから。やってる私たちは、すごいですよ。最後、精根尽き果ててるね。きっと(笑)

 

清水  今回は、旗揚げ公演なので、劇団名の「A-ile」=翼をテーマにショーを組み立てているんですが、このテーマの原案は実は、私の母親なんです。テーマで組み立てるのは、これも画期的でいいよね。

中澤  今回は、テーマ「翼」に沿って、いろいろな翼を表現しているんだよね。

    「友情の翼」「愛の翼」・・・

西部  「白き翼」「黒き翼」 そして最後に、「11の翼」それぞれの曲、雰囲気をガラッと変えています。

    まだまだ曲名については、秘密の部分もあるので、是非どんな曲を使うかにご期待ください!

清水  最後の11の翼」は、みなさんも絶対ご存知の、あの!

中澤  「あの」歌です。

西部  「あの有名な…!」歌です。是非、最後は舞台と客席が一体となれればなぁと思っています。

清水  今回、テーマが変わるにしたがって、もちろん衣装も変わります。すごい早替えです。

    めまぐるしく変わる衣装にもご注目です!  

 

清水  ショーでも、私達のいろいろな面が出せるといいよね。それぞれメンバーの良さが。

西部  私たちエールには、いろんな人がいるからね。元気な人、貫禄のある人…。

中澤  まっすぐな人(笑←当の本人です。) あと顔の人!

西部  ん?(←これも本人)

清水  こんなに踊るのは珍しいと思う。私たちって、アラムニー時代、あまり群舞をしない役が多かったから。

西部  周りが舞い踊って、それを回す役とかね。

清水  そう。なので、自分たちがガンガン踊るっていうのは、とっても珍しい!しかも、男役がこれだけ踊るなんていうのは、もう!

中澤  これは、工夫点ですからねー。

西部  ポイント!

清水  男役が踊りますよ!私はとってもいいと思います♪

中澤  夢だったもんね。

清水  そう。私が、特にやりたかったのが、「私と、男役たち」なんですが、今回その夢が叶ったんです!

西部中澤 拍手!) 

清水  今回は私の夢を叶えた訳だけど、これからショーでは、色々なチャレンジができるなぁと思ってる。

    色々なテーマ、色々な構成ができたら素敵!

    ジャズのショー、クラシックのショー、あと世界一周とかできたら面白いな。

中澤  あれ?べんちゃん(西部)はどんなのがやりたいんだっけ?

西部  「俺と女たち」 でも、女がちょっと少ないので、みんな男役がオカマになってもらうしかない(笑)

中澤  いいよ。やるよ!(笑)

清水  ちあき(中澤)は、どんなのがやりたい?

中澤  私は、「デュエットダンスを、私の歌で飾る」というのがやりたい。

西部  夢が広がりますね!

 

西部  ショーの中で、一番好きなナンバーどうですか?

中澤  私は、ラストナンバー「11の翼」ですね。あれは、お客様がどんな反応をされるのかすごく楽しみ!

清水  あの曲は「エールです!」って胸を張れる曲だよね。

西部  衣装もね。みんなが望むけれど、なかなか実現はしない「揃いの衣装、色とりどり」

中澤  やはり、ラストナンバーに尽きるね。

    他にも、皆さんご存知のナンバーをエールのオリジナルアレンジでお送りしますショー「A-ile 翼を持つ者たち」是非、ご期待ください。

 

最後にメッセージ

清水  大人になってまで、ミュージカルを続けている私たち。やるからには、さらに成長した姿をお見せできるよう頑張っています。経験はあるけれど、そのままで留まりたくはない!

西部  日々勉強です。本当に、厳しい練習をやっております。

中澤  バシバシ指摘しあってね。

西部  よく怒られます。意見を戦わせるのに、ケンカにもなります(笑)

清水  それだけ、みんな舞台を良くしたいという気持ちの表れだよね。

中澤  それが言い合える仲間だから! 

    そんな私たちを、是非多くの人に見て頂きたい!

西部  17日!今から予定を空けて頂いて。

3人  是非是非、会場でお会いしましょう!

    中澤清水西部でした☆

 

 

 

凱旋門について語ろう!企画、いかがでしたか?本番直前ですが、更新完了しました☆この企画でちりばめた裏話やストーリーのヒントをかき集めて本公演を見ると、さらに深い楽しみ方ができるかも☆当日をお楽しみに♪

 

【A-ileの描く『凱旋門』について】

饗庭  では、第2回対談ということで、このグループはボリスフランソワローランドで行いますのでお願いしま~す!

2人  お願いしま~す!!

饗庭  最初に、A-ileが描く凱旋門についてということで、オリジナル色の強い作品になっておりますが、それぞれのとらえる凱旋門について語ってもらえればいいかなと思います。…私からということでよろしいですかね。

黒澤  まりちゃんからどうぞ♪

饗庭  え~っと(笑)…私は凱旋門という作品をA-ileでやることになるまでまったく知らない作品だったので、どんなもんかと思ってまず宝塚をみて、「ほ~、大人だな~」と思って、そして台本を見て、「宝塚とは結構違うんだ。しかも、短いな!!!(驚)」と思ったのが第一印象。短いから、「どんな風にまとまって、何を伝えられるのかな」ってちょっと悩んだけど、どんどんつめていくうちに、「深くて重いメッセージが込められてるな」って感じた。下手に演じたら暗いだけになりそうだけど、それを曲が助けてる。たとえば『♪いのち』はただ歌うとどっしり重い曲になっちゃうけど、アレンジで後半に華やかな部分を持ってきたりしたから、「これから先、生きていこう!!」みたいな前向きなメッセージが強く表せるようになったのかなって思う。なんかまとまんないけど(汗)二人はどうかな。

黒澤  りなちゃんどうぞ♪年上の権限♪笑

(ふーちゃんは先輩の権限で、うま~くまわしていきます★笑。ちなみにこのメンバー、そんなに話が得意ではありません★笑笑)

田中  え~っと…やっぱり“いのち”がテーマになっていると思うので、最後の曲に全部詰まってると思うんですけど、今だから伝えられる“揺るぎないもの”みたいなのもテーマになってると思うので、そういうところを…はい…(自信なさげにまわりをうかがうりな)

二人  笑

田中 (気を取り直して)台本に沿って!伝えていければなぁと、思っています。

饗庭  そうだね。ふーちゃんはどう?

黒澤  “人”との対比で、凱旋門というデカイ超有名な建造物の名前を題名にしてて…みんな人生揺らいでて……揺らいでるからこそ「生きよう」ってゆう強いメッセージがでてくる。それを『♪いのち』に集約できたらすごいんだろうなって思う。

饗庭  なんか、ただただ過ごしているだけだと気づけなかった“人間の不安定さ”っていうのかな。“いのち”というものの不安定さ。それは、“生きるか死ぬか”じゃなくて、“生きる”ってなんだろうっていう…そういうところが、この作品を作っていく中で考えるようになったことだよね。

黒澤  今まで、自分が不安定だなんて思ったこと、一回もなかった。

二人  うんうん。

饗庭  でも安定しているものって、結構ないもんで。私が台詞としてもらっているところに、そんなようなことを暗示するおしゃれなシーンがあるわけだけど、そこにすごく詰まってる…「この世の中は本当に不安定なものだらけ。だけど凱旋門は揺るぎない。」みんなきっと心のどこかで「凱旋門になりたい」って思ってる。そんなそれぞれのキャラクターたちの生き様を伝えられたらいいよね。

 

 

【役について】

饗庭  私はボリスをもらったときは、まぁ、今までやってきた役に近い、どちらかと言えば苦手ではないタイプの役柄だな、って思った。難しさは、“少ない出番の中で、たくさんの人々とつながっているということをどう表現するか”だと思うんだ。

田中  あ~。そうだよね。

饗庭  まずフランソワとは、1場で二人だけのシーンがあるけど、その後は“二人”をフューチャーするようなシーンはないので…だけどペアとして、関係はとても密なはず。ここ(ボリス・フランソワ)が密につながっているからこそ、ジョアンのことをサポートしたり、最後のシーンでオテルの人たちと同じ思いで作戦を実行したり…いろいろな“裏の情報”を交換し合ってるんだろうなって思うんだ。それをどうやって舞台で描くかが難しいなって思ってる。お客様には、少ない出番の中で、「この人とボリスはこうやってつながってるんだな。」っていう伏線をたくさん掴んでもらえるような演技をできたらいいなって思うんだ。あとは、照明を操る場面をいただいたので、そこをこのくそ真面目な私がいかにおしゃれに演じることができるか…。頑張ります!

黒澤  笑

饗庭  フランソワはどうかね?

田中  役についてでいいんだよね?

饗庭  うんそうだよ(笑)

田中  フランソワの役になって、あんまり演じたことがないような役なので、苦手だな~って思っているのですが…

饗庭  新しいよね。こんなりな見たことない。

田中  そうなんですよ。とにかく、自分の中で、いろんな人と関わって、いろんな人から情報をもらいながら、それにしっかり反応して、考えていかなければならない役。受け身じゃないかなって。いろんな情報を入れて、包み込むような役だから、私みたいな普段ぼんやりしているような…

二人  爆笑

田中  私には難しい役なんですよ。それがばれないように

二人     

田中  頑張りたいな、と。ボリスとのシーンも、しっかり相手の言葉を聞いて、自分としての気持ちも反応しながら演技していけるようにしていきたいな。本当にいろんな人と関わるから、それもそれで難しけど、やりがいのある役だなと思うの。後は、本当に歌を頑張らなくてはいけないなと思う。

黒澤  十分美声です!

饗庭  歌姫みたいな役所だもんね。最初に出たキャスト表の説明にも、「シャンソンで時代を憂う」ってあったもんね。

田中  シャンソンって、心の内面を歌う歌で、染みいるような…年代物のワインみたいな味のある歌として歌わなくてはいけないんだよね!

饗庭  ただの美しい歌ではダメなんだろうな。そうなると、今までの技だけじゃ、きっと物足りなくなってくるんだろうな。

二人  まぁ、(里奈の歌は)とてもうまいんですけどね!

黒澤  ボリスさんもとてもうまいです。

饗庭  いやいや~。ありがたい。ま、歌係なんでね!下手じゃ困るんですけど(笑)

田中  そうなんですよ~。

饗庭  味わいが出せるといいよね。

黒澤  二人(ボリス・フランソワ)で歌うパリ祭は、最高です!!

饗庭  ありがとうございます(照)

田中  シャンソンで華やいで盛り上げるようなミュージカル…なんだっけ、シャンソン…

饗庭  シャンソンドラマね。

田中  なので、シャンソン部門として頑張らないといけないよね。

黒澤  大笑い

饗庭  シャンソン担当としてね(笑)

田中  まだまだシャンソンのシャぐらいしかできない。

饗庭  (笑)本番までに何とかンまでいきたいね!!で、私たちはペアであるわけですが、一人独特な雰囲気を持ったローランドさんはどうかな。

黒澤  ん~。“娼婦館のオーナー”ってことで、娼婦のような役は今までジプシーぐらいしかやったことなかったけど、ローランドみたいな“人間性”をもってる役はよく割り当てられる。

饗庭  あ~。なるほど。

黒澤  周りをよく見て行動する人間ってゆうのは、けっこうよく割り当てられてるから、私はあまりこの役は苦手としてない。

饗庭  一番早く(役を)掴んだのはふーちゃんだったよね。

黒澤  だって、私に当て書きしたって先生に言われたし(笑)

    ※ 当て書き:キャラクターに役者を当てはめるのではなく、役者の持ち味、個性に合わせてキャラクターを作ること。ローランドはふーちゃんに合わせて武正先生が書いた役ということ★

饗庭  ぴったりだよね!なんか、すごく雰囲気を動かしてくれる。

田中  スパイス的な感じだね!

饗庭  ここ(ボリス・ローランド)の絡みもね…おもしろいシーンをいただいたからね!

黒澤  ね~!ほっこりするってゆうか…つらいシーンが続くと、休憩が必要だよね。

饗庭  なごませたいよね、お客さんを!そのシーンでは、演技中にもかかわらずふーちゃんには舞ってもらう予定だし♪

黒澤  頑張る(笑)

饗庭  私は動かなくてよい!

黒澤  (笑)まあ一応ダンス部門なんで(笑)

饗庭  シャンソン係とダンス係ね。それぞれの得意分野がしっかり届けられるようにね、頑張りたいよね!

 

 

今回はしゃべりが苦手なメンバーでしたが(笑)それぞれの思い、伝わるでしょうか!?

続きは次回のお楽しみ☆

 

 

 

 

 

【「凱旋門」の好きなナンバー】

饗庭  さぁ、役についてこれまで語ってきたけど、今度はそれぞれの好きなシーンやナンバーについて!何かあるかな。自分のシーンじゃなくってもいいと思うんだけど…ちなみに私は「♪待ちましょう」が結構好きだな。聞き心地がすごくいいし♪

黒澤  私は「♪パリ祭」好き!

田中  私も「♪パリ祭」好きだな。

饗庭  え~、「♪パリ祭」担当としてはうれしいな★

黒澤  なんか、何も考えないっていうか…“歌を届ける”って意味では考えなきゃいけないけど、あのメロディーにのって踊るのは、いろいろ考えずにできるのがすごい好き。

饗庭  あ~。みんなほとんど裏役で出てるしね。“雰囲気を伝えること”がメインの主張になる曲だから。歌詞が本編にからむわけじゃないもんね。その後の曲はほとんど内容が深く作品に絡んでくるから…。パリ祭は“シャンソンドラマ”の幕開きって感じだよね!

黒澤  ダンサーとして踊れるあたりが、私はすごく、心を解放して踊れる!

田中  なるほどね~。

饗庭  私は、自分でアレンジしたから、歌いやすいキーなんだよね。

黒澤  

饗庭  りなにとってはちょっと低めかな?

田中  う~ん。まぁ、大丈夫です。

饗庭  それなら良かった(笑)他には好きなシーンとかあるかな。

田中  「♪パリ屋根(パリの屋根の下)」もおもしろいよね!!怒濤のように変わるのが。

饗庭  一番ドラマティックになってるよね!

田中  構成がすごいよね。

黒澤  Mさんの振りだからね!今後の練習で怒号飛ぶこと間違いなしってゆう(笑)

饗庭  これから鬼練が始まるよ絶対に!!鬼だけど、気持ちよく高めていけるからいいけどね♪

  曲担当が鬼のように厳しく指導してくれるスパルタ特訓を、私たちは“鬼練”と呼んでいます!鬼練は、心を強く持たないとかなりつらい練習にはなりますが(笑)、やればやるほど完成度が高まり、達成感・充実感を味わえるので、A-ileメンバーは鬼練を喜んでうけるのです!!ちなみにダンス係MさんはAlumnae時代からダンスの鬼としてみんなから恐れられ、慕われています(笑)誰だかわかるかな?

 

 

【係としてのこだわりポイント】

饗庭  私とりなは歌係で、ふーちゃんはダンス係だけども、係としてここを見てほしい!ってとこはあるかね~。歌は“シャンソン”ってゆう新しいジャンルが、さっき話してたように“年代物のワイン”みたいな味わいを、20代である私たちがいかにして出せるか…課題であり、見せられたらいいなってゆうこだわりポイントだよね!ダンスなんかどうかね。今回、難しかったんじゃない?

黒澤  ダンスって、人それぞれ振りの付け方は違うと思うけど、私は曲調を聞いてイメージしたり、歌詞からイメージしたりするから、シャンソンっていう難しさはない。先生から「シャンソンではあまり踊らないよ」って言われるけど、シャンソンだから!っていう構えはなかったかな。シャンソンは踊らない!っていうイメージがないから…(笑)

饗庭  そうだね。正直、シャンソンに触れる機会って今まであんまりなかったよね。きっと武正先生の中のシャンソンのイメージと、私たちが出すものって、結構変わってくるよね。よく「A-ileがやるとこうなるのか」って先生から言われたもんね。

黒澤  …てか、私シャンソンの曲振り付けてないや(笑)

饗庭  あ、そっか!

黒澤  あ、「♪ふるふる」はシャンソンか。

饗庭  「♪ふるふる」好きだよ。可愛くて。

黒澤  あれはね~、まーしゃをイメージして作ったからね。

饗庭  あ~、そうだね。今回まーしゃも当て書きじゃないかっていう雰囲気あるよね。重たいシーンもあるけど、すごく可愛くって。

 

 

【最後に、「凱旋門」について】

饗庭  あと「凱旋門」について言い残したことはないですか??

黒澤  ダンス係4人で協力して振り付けした「♪いのち」。これはほんとに力を合わせて作った曲だから、いい曲にしたいな。

饗庭  歌担はりなだしね!

田中  うん!

饗庭  なんか、「♪いのち」は作品のメインテーマだよね。宝塚では途中で入ってるけど、A-ileの描く凱旋門は、「♪いのち」で終わるのがいいんだろうな。台本と合致してる。伝えたいよね!

田中  そうだね。

黒澤  みんなが“好き”って言ってくれた間奏の振りも、あれは“いのち”をイメージしてつくったから。

饗庭  なんかさ、みんなそれぞれの役として生きるけれど、最後には一人の“人”として生きる感じになるから…だからそれがお客さんと一体化できるとうれしいよね。ボリスだからこう、じゃなくって、もっと、饗庭麻里としてこう、というか、役者としてこうっていうか…

黒澤  人間として、ね。

饗庭  伝わるといいな。あと、1時間半しかないからね!

黒澤  早いね!!

饗庭  11人だし、今までAlumnaeで見てきてくださっていた方々に、物足りないって思わせないように頑張りたいよね!

田中  そうだね~。

饗庭  あっという間に終わっちゃうから…でも、伝えるべきメッセージには、同じくらいの重みがあるからさ…それをどこまで短時間に密に表現するか。頑張りましょう!!

二人  は~い!

 

 

【ショー「A-ile 翼を持つ者たち」について】

饗庭  さぁ、ショーについてということで…。今日(11/13)の練習で全ての振りが付きました!!本公演においてショーを持ってきたのは初めてだから、未知だよね。不安もあり、期待もあり。どうかな、それぞれで見せ場とか、ここを見て!!ってのがあるかな。りなとかどう?

田中  私は…♪Over the Rainbowかな。いっぱい踊ったり歌ったりするので、見てもらいたい。

饗庭  華やかで可愛いよね!なんか、男役はみんな、いつも見ていてニコニコしちゃう!

田中  ショーは、曲ごとに自分で勝手に役設定…人設定?

二人笑い

田中  この曲は何歳くらいのこうゆう女の子とか…

二人  あ~。(ようやくりなの言いたいことを理解)

田中  ここはちょっとヤンキーな感じのとか

二人大笑い

饗庭  1曲目のことかな~?

黒澤  あれはヤンキーなのかなぁ(笑)

饗庭  まぁ純朴というよりは、ちょっと元気!みたいな。

田中  ころころ変われるから、見た目もかわるから、そういうところも見てもらって楽しんでもらえたらなって思います!

饗庭  本公演で1本物の2時間半とかのをやるのとは違って、曲ごとにキャラが全部違うって、あんまりやったことないよね。

田中  楽しいよね♪

饗庭  ふーちゃんは?

黒澤  私は、ショーでも結構踊らせてもらうことが多いから…歌えな~いって言って踊らせてもらうことが多いから(笑)

饗庭  そんな、踊れるからでしょ☆

黒澤  だからその分踊りを頑張るのと、一番最後の「11の翼」の曲の、一番最初が好きなので、ヨード卵光には頑張ってほしいと思います(笑)

饗庭  ヨード卵光がねどんなものなのか(笑)伝わるかな(笑)

  振り付けの中で私たちが“ヨード卵光”って呼んでるところがあるのです。どんなところなのかは考えながら最後の曲を楽しんでもらえたらいいな♪それから、ショーについては、まだ曲名が内緒の曲もあります。翼をテーマにして、“友情の翼”“愛の翼”“白き翼”“黒き翼”“11の翼”の5曲をお届けします。それぞれのテーマにどんな曲をどんなアレンジで使用するかは当日までお楽しみ☆

饗庭  私も、最後の曲は編曲をさせてもらったので…。

田中  すごい、すばらしい編曲だよね!

饗庭  いやいやいや(笑)

田中  大先生ですよ。

黒澤  世界に一つしかない!

饗庭  ハードルあげちゃって(汗)でも、すごく迷いがあってね。この曲をやるって決まって、イメージを代表と、振り付けの美波と話して、イメージはすぐにわいたんだけど…この人数で、このメンバーでやったらどうなるのかなっていうのが頭の中で形にならなかったから、音とりをする段階がすごく不安があったの。みんなが歌って全然イメージと違ったらだめなわけじゃない。楽譜にした物と、私の頭の中にある物と、みんなの声と、そして振り付けとが合致するかがすごい不安だったんだけど、みんなの歌いっぷりが、私の想像していたよりもずっと良かったの。最初のイメージに近かったから、すごくありがたかった。

田中  そんな、あんな曲を作ったまり先生のほうがありがたいよ。すごいよ。天才です!!絶対作れないあんなの。

饗庭  いやいやいやいや(笑)でも、なんていうか…A-ileメンバーって、すごく“マジメ”じゃない?すごいふざけたり、大笑いもするし、練習中にも楽しくなっちゃうこととかいっぱいあるけど、基本がマジメだから、全てが全力投球でやってくれるから…。ゴスペルをイメージして作ったんだけど、ゴスペルって“魂の叫び”みたいなパワーが必要じゃない。そうやらなきゃ意味がなくって、そうなるかどうかが不安だったんだけど、みんなが全力でやってくれたから、ぴったりきて、よかったな、と。

田中  すごいよね。ゴスペル風にできるってのがすごい。

饗庭  私はゴスペルがもともと好きで、授業でも『天使にラブソングを』を使ったり、この曲の原曲を授業で歌ったりして、仕事とうまくリンクさせることもできる曲だったから、すごいやりやすかったんだ。

  饗庭は県内某所で音楽を教えているのです;11の翼は、実は教科書に載っている曲なんです☆

黒澤  いい曲だしね!!

饗庭  いろいろな人がアレンジしてるから、プレッシャーもあり、大きな仕事だったけど、私たちの作るこの曲はこれだ!ってな感じでお届けしたいね。A-ileもこれから、メンバーがどう増えたり減ったりするかわからないけど、この曲はきっと、振り付けもこだわってつけてくれたし、ずーっと愛していける曲になるといいなって思うよね。

田中  ほんとに大作だよね!歌もダンスも。すごいなぁ~

饗庭  うまく表現できるといいね。衣装もね、斬新じゃない?女性も男性も同じで、鮮やかで、なんかすごい新しい!早く見せたい!

田中  見せたい!!

饗庭  あと、新しいと言えば、今日振り付けがあった「愛の翼」の曲も、なんか新しくてむずかしい!

黒澤  あれ、これもまりが編曲だっけ?

饗庭  これはね、ゆかちゃんだよ。歌詞は知秋が足したりしてオリジナルの部分もあるし、あとは薫が振り付けなわけだけど、薫ってA-ileで初めて振り付けをしたじゃない。

黒澤  今日の振り見てすごいって思ったよ。

饗庭  なんか、今までにない感じなんだよ。だから体の使う部分とかも今までとは違って、すごくおもしろい。コンセプトも、“ペガサス”を表現するってことで、すごく新しい!お客さんに伝わるように頑張らないと!!

黒澤  だね!

田中  頑張らないとね!!

【エールの描く凱旋門】

大関  オットーで~す。

平井  ユリアです。

原田  ハイメで~す。

清水  マルクスです。

八山  ハーケです!

平井  5人組で語りたいと思います。

 

大関  自己紹介も終わったところで、まず『エールの描く凱旋門』についてどう思いますか?

原田  なんたって、大人だよね。

清水  やったことない感じ。

原田  なんだろう。今までAlumnae時代は、テーマがすごく壮大だったイメージがあるの。

大関  群衆劇だしね。

平井  人数も多いしね。

原田  そう。でも今回の『凱旋門』は、ある一部の人達を抜き出して描かれてる。ある意味ドラマに近いって言うか。それが新鮮ですごくおもしろいなって思う。「テーマをすごく訴える」ってわけでもなくて。

八山  そうだね。それぞれの人間がね。

清水  そうそう。『火曜サスペンス』じゃないけど、「この2時間にギュッと詰まってる」みたいな。

大関  分かる。ドラマがギュッと凝縮されてるよね。

清水  それと、特徴的なのは少人数ってことだよね。

原田  うん。武正先生も言ってるけど、ほんと「シャンソンドラマ」だよね。

八山  一人一人が違ったキャラを持ってて、一人一人がそれぞれの道を生きているでしょ。それが、少しずつ絡み合って、みんなが一つの目的に向かって行くじゃない。それがすごいなって思う。だから、それぞれのキャラクターが同じような考えや生き方をしちゃいけないんだよね。

平井  分かる。それぞれのバックボーンもしっかりあってね。

大関  11人しかいないのに、国籍も結構違うもんね。

清水  この5人の中だとドイツ人(ハーケ・マルクス・オットー)とスペイン人(ハイメ・ユリア)しかいないのか。でも、オットーはユダヤ系ドイツ人だけどね。ハーケとマルクスからしてみたら、ゲルマン人じゃないユダヤ人を差別的に見ちゃうから、同じドイツ人だとは思ってないんだよね。見下してる感じ。

八山  劣等民族だと思ってるんだよね。

大関  く~。悔しい!

清水  口をきくのも汚らわしいと思ってるんだよね、ほんとは。「なんで、俺たちと一緒の人間らしい生活をしてるの?」ってことでしょ。

原田  そういう、歴史的な事も伝えられたらいいよね。

清水  今回、ユダヤ人とドイツ人の確執も見せられたらいいね。

平井  あと、スペイン内戦の裏側とか。

大関  うん。お客様がその辺りの歴史を知ってたら、より楽しめるんじゃないかと思う。

 (一同同意)

八山  そうだね。でも、歴史が苦手な人にも、「戦争があって、この人は戦争の加害者なんだな。」とか「この人は被害者なんだな。」が分かりやすいように、研究して見せられるといいよね。

大関  そうだよね。確かにそうだ。

原田  まーしゃ(平井)はどう思う?エールの凱旋門について。

平井  今まで、いろんなミュージカルをやってきたじゃない?でも今回はほんとに短いじゃない。今までの半分くらいの時間だし・・・。

原田  うんうん。それで?

平井  ・・・。

 (一同爆笑)

大関  今のだと「エールの凱旋門はすぐに終わる」ってことしか伝わらないよ(笑)

平井  ええ!?今のなし!つまり、時間が短い分、その人の背景とか生き方を明確に演じていけたらいいなって思うの。

 

 

【それぞれの役について】

 

大関  じゃあ、次はそれぞれの役について。まず、誰から話す?

 (一同 しばし発言権を譲りあい・・・)

大関  この5人の中だったら、まずハーケでしょ?

八山  そうかぁ。じゃあまずハーケから。ハーケの役柄としては、「ナチスの軍隊のすごく偉い人」だから最初に役作りをした時は、「すごく怖い人」ってイメージだったでしょ?でもそうじゃなくて、ハーケとしては普通の生活をして、普通にいろんなことをしていて、それが怖いという。

原田  そうなんだよね。人の命を奪ったり、いろいろすることが、ハーケにとっては普通のことなんだもんね。

八山  そう。人殺しも特別なことじゃない。邪魔だったら処分するって考え方が、ハーケにとっては当たり前だから、何の罪悪感もなくごく自然に怖いことを行えちゃうんだよね。

清水  『サウンドオブミュージック』だって、長女の彼氏が、戦争が始まったらナチス側について裏切るじゃない。それが普通だったんだよね。あの時代は。 それだけ、ナチスの力が大きかったんだよね。

八山  うん。だから、ハーケはただの怖い人じゃなくて、日常の人のよさそうな所も見せつつ、でも裏側の怖さも見せたい。始めから、拳銃を撃ちまくるような人ではないじゃない。大らかさの中に怖さがあるってところを分かりやすく演じられたらって思う。1場に出てきてしばらくは、明らかに怖そうなことはしてないんだけど、その中でもちょこちょこ挟む鋭い視線とか、マルクスとのやり取りとかを見てほしいな。でも!そういうとこがあるからこそ、穏やかにしているところが何だか不気味に思える…みたいな演技を。

大関  分かる分かる。

八山  でも、今はまだ「ただのいいおじさん」に見えちゃうからね。

大関  なんかさ、そのいい人にしてるのが怖い、になるといいよね。

清水  うん。笑ってるのに、なんで笑ってるように見えないんだろう、みたいなね。

八山  そう。でも、ハーケ自身も、それが正しいと思って、自分の信念を貫いて生きてるんだよね。それが、ラストでは・・・。

原田  「・・・」だね。(笑) 本番をお楽しみに、だね。

八山  でもさ、ちょっと話が変わるんだけど、ハーケって皆からしてみると悪者じゃない?役に入ってるときはいいんだけど、練習中ちょっと素に戻ると、悲しくなってくるんだよね。

平井  よく、はちは泣いてるもんね。

原田  びっくりするよね(笑)

八山  ハーケも幸せになりたいな。

 

清水  じゃあ、次はマルクスかな?マルクスも、表と裏のギャップがある人。ハーケと違うのは、ハーケ側についてるし、ドイツ人としての誇りもあるんだけど、決してナチス側ではないというところ。

 

清水  マルクスは元々ピアノ弾きなんだけど、ナチスが台頭して、ドイツの中でピアノを弾くことを禁じられてしまった。そこで、ハーケから「ピアノを弾きたいんだったら諜報活動をしろ。」って交換条件を出されたんだ。

原田  へぇ。そうなんだ。

八山  役に立てば、ピアノを弾いて良いよってね。

清水  ただ、役に立たなかったら、家族はどうなるか分からないからねっていうこと。家族はドイツに囚われてるから

原田  きゃー、怖いよー。

平井  家族がいるんだぁ。

清水  だから。『♪オテルアンテルナショナール』の中の歌詞も、しっかり当てはまってるんだよね。家族はドイツにいて、ナチス側の監視下にいて・・・。

大関  じゃあ、『♪オテル』なんて、完全にマルクスの裏側なんだ!

清水  そうだよ。この曲が挿入されて考え方が変わったってのもあるかもしれないけど、やっぱり、ハーケのことは好きではない。でも、従わないと自分のやりたいこともできないし、家族の身も危ない。だから、セリフにもあるけど、「自由は何物にも代えがたい」って心の底から思ってるんだよね。ハーケに従うことによって自由を得ているんだ。だから、実際のところは逃げ出して亡命したい。

大関  かわいそうな人なんだね。今、話を聞いてすごく思った。

平井  それで、最後は・・・。

大関  2重にも3重にもかわいそうだね。

原田  もー。あの時代はね。苦労がね。

清水  だからほんとに、オテル・アンテルナショナールにいる時は、ハーケもあまり来ないから、ほんとに安全地帯なの。自分の好きなことしていられて、ドイツにいたころのマルクスでいられるから。

大関  じゃあ、ハーケがオテルに来た時は・・・。

清水  すごく嫌。でも、情報を渡さなきゃいけないから、周りの様子をうかがいながら行動するんだけど。

原田  その様子がうまく出せたらおもしろいね。

清水  うん。だから、オテルにいる時のなんでもないマルクスと、ハーケと一緒にいる時に見せる裏の顔の二つを見せたい。ピアノを弾くことで心の平穏を保ってるんだよね。諜報活動をしていることも、ピアノを弾いてる時は忘れられるから。だから、ピアノを捨てられなくて、結局協力せざるを得ない。そんな背景が出せるといいな。

原田  ピアノ弾くシーンがないからね。

八山  つらいねー。

平井  だから、つい、諜報部員としての活動ばかりに目が言っちゃうんだね。

清水  ハーケやオットー、ハイメたちと違って、マルクスは軍人上がりやレジスタンス活動家じゃないから、動きに自由が出るんだって、先生はおっしゃってたんだ。もとは芸術家だし。

八山  ただのピアノ弾きだったんだね。

清水  そう。ただピアノしか弾いてこなかったのに、いきなりひきずりこまれちゃったんだよ、そっち(ハーケ側)に。

八山  じゃあ、ハーケがマルクスの動きは役に立つと思ったんだね。

平井  大変だね。

 

大関  じゃあ、次はオットーね。オットーも裏と表がある。皆あるんだけどさ。

原田  何といっても、ユダヤ代表だからね。それは出したいよね。

清水  そこを楽しみたいよね。オットーとマルクスで。見下してるマルクスと、ちょっとびくびくしてるオットーと。でも、表面上仲良くしてる。

大関  あえてね。お互い裏も知ってるけど、仲良くしてる。

平井  そこがお客さんに伝わったら、お客さんも楽しいかも。

大関  そうだね。ただ仲良くしてるんじゃないってところを見せたいね。

清水  今は、どうしても本当に仲良しみたいに見えちゃうから。そこをどう見せるかが難しい。

大関  あと、1場から2場への変わりっぷりも注目してもらいたいな。

原田  分かる。お客さんも目を疑うような、「あれ?違う役で出てるのかな?」って思っちゃうくらいの変わりようだよね。

大関  でも、その中に1場のあの鋭さを見せられたら、とてもいいな。うん、とてもいい。あとは、ハイメとユリアとの関わりだよね。

原田平井  ね~。

大関  なんかどんどん練習が重なるごとに、ユリアちゃんのことが好きだっていう設定になっちゃってるから・・・。

原田  それはちがうよ!まずいよ!

大関  そう、まずいんだよ。でも、だんだん感情を寄せていってしまうんだよ。でもそれは、恋愛感情じゃなくて父性愛に近いんだよね。

平井  お兄ちゃんみたいな。

大関  そういうユダヤ人の人柄の良さも歴史の中では・・・ね。まだまだ研究が必要そうなので、まだまだ頑張ります。

原田  そうだね。なんか、他の人とはやっぱり考え方が違うし、ポエティックなことも言うから、そういうところでもみんなと違う感じが出せたらいいんじゃない?

大関  ユダヤの方って、初めて会った人にもユダヤ人って分かってしまうと言うよね。やっぱり、周りとは何か違うんだろうね。

原田  そうだね。もっとユダヤ人らしさが出るともっとおもしろくなりそうだね。

清水  あとは、他の人と慣れ合ったりはしないんじゃないかな。結局日本人と同じで、ユダヤ人はユダヤ人だけで生活してきた人達だから。

大関  結局は一人っていう考え方はあるだろうね。ただ、ハイメたちと関わる中で、少し違う考え方が生まれて、最後につながるのかもね。

清水  ユダヤ人だけど、レジスタンスの考え方もあるから、そこと同調するんだと思う。

大関  そうだね。よし、がんばります。

 

原田  最後はハイメたちだね。

 (原田平井見つめ合う。)

八山  ん?どうした?

原田  ハイメとユリアは~・・・。

清水  あ。二人でってことになったの?

原田  そう(笑)一緒にしちゃった。まず、根本的な所として、スペインからの亡命者でしょ。でも、ハイメは諜報員で、ユリアは言ってしまえば付添人的な感じ。で、なんで付添人になったかっていうと、過去の出来事が関係してるんだよね。ここでは、言えないけど。

大関  これは言えないね。

原田  で、パリには、レジスタンスの諜報活動で来た。人を探してたりもするけど、それも、レジスタンス活動の応援で、政府からいろんなことを言われて来ている。だから、同じレジスタンス活動をしているオットーともつながるし、ラヴィックと関わるところもすごく重要なシーンになる。二人の関係性は恋人風だから、二人でいるときは恋人らしくいたい。でも、スパイ活動に入ったら、同士みたいな感じで、仕事仕事!っていうところからの最後を見せられたらなって思ってる。

平井  そうだね。あからさまな恋人っていうのではないんだよね。でも、物語の進行に沿って、二人の関係性が変わっていくのを見せていきたい。

原田  ラブラブの恋人かと思ったら・・・違ったのか!みたいな。でも、その後も、だんだん成長していく二人の関係性も見せていきたい。

平井  そうだね。先生にも、「この物語は、私たち2人の成長物語でもある」って言われてたから、成長していく様とかを見せたくて。ユリアは、過去のある出来事があってから、ハイメにしか手を差し伸べてもらえなかった。だから、全力でハイメに頼り切ってるんだって。

大関  なんで、ハイメはユリアに手を差し伸べたの?

原田  その、過去のある出来事があって、ユリアがつらそうにしているのを、見過ごせなかったんだって。仕事でその現場付近に来ていて、通りかかったら、つらそうな女の子がいたんだって。

清水  大変だっただろうね。

平井  そんなつらい思いをしたけど、ハイメが助けてくれて、ハイメといることでだんだん人間らしい生活をしていけるようになっていったんだよね。そして、このオテルに来たことによって、フランソワの優しさに触れ、ローランドの優しさに触れ、生活が楽しいって思えるようになってきて。さらに、オットーの言葉にすごく影響されて、憎しみでしか生きられなかったのが。どんどんどんどん変わっていく。

大関  うんうん。すごいいい役だね。

八山  ハイメに出会って良かったね。

原田  それで、最初はユリアのことをしっかり支えていこうとする演技をしようと思ったんだけど、そうじゃなかったんだ。自分の手の内にいる、ユリアを見守ってるんだって。それで、ほんとにダメになった時とか、迷ったりしたときにそっと声をかけてあげたり、手を差し伸べてあげるんだって。

平井  そうだね。結構自由にさせてもらってる感じ。

原田  オテルに来てから、ハイメも安心してるし、シャンソン歌ってお金稼いだり、一緒に活動ができる感じ。でも、まだまだ出したい所が全然出せてないんだよ。本番まで、がんばります!

 

 

【好きなシーン、ナンバー】

大関  じゃあ、今度は好きなシーン、ナンバーはありますか?

清水  自分が出てない所でもいいよね?私はボリスとローランドのシーンが好きだよ。

原田  あ~。あれはね。キャラとキャラのぶつかり合いだからね。

八山  うん。すごくおもしろいよね。役同士がぶつかり合ってる感じ。

清水  絡んでるけど、相手のこと気にしないっていうところ。

平井  シュールな笑いっていうか、大人だよね。

大関  やれって言われても、できない気がする。

 

平井  私は『♪たそがれのパリ』が好き。皆の表と裏が見え隠れする。

大関  最初に、全員が表役としてバン!って出てくるところもいいよね。

原田  私も好き。かっこつけがいがあるし。役になりきれる、みたいなのがいい。

大関  分かる分かる。関わりとかがないから、自分でしかないし、オットーでしかないから。

原田  ぜひ期待してみていただきたいね。…ハードルあげちゃったかな。

大関  あとは?

八山  オテルの曲は全般的に楽しそうでいいよね…。

 (一同笑い)

原田  さみしんぼだ。泣いちゃうの?(笑)

八山  泣かないよ!でもすごく楽しそう。一切入れないけど、一切!さらに、楽しいだけじゃなくて、その役の過去やこれからのことを考えたりすると、涙が出ちゃうよね。今、楽しく過ごせてていいね、って。

平井  はち、泣いちゃったことあるもんね。

 (一同笑い)

原田  でも、ユリアも楽しく歌えるようになったのも、ハイメとしては涙が出ちゃうよね。

大関  うんうん。他にも皆の思いが詰まったナンバーやシーンがあるから、お客さんにも好きなところを見つけてもらいたいね。

 

 

 

さぁ、凱旋門の裏側をちょっぴり想像していただけたかな!?